2017/12/29

ザ・ノンフィクション2週連続放送決定

この1年間の活動が放送されます。

フジテレビの長寿番組「ザ・ノンフィクション」
1月7日(日)と14日(日)の2週連続です。14:00から1時間です。

釣り番組ではないので釣り自慢は無し、釣りの仕掛け、タックル説明もなし。

内容を一言でいえば

釣りに狂い、人生を踏み外した男が、ある日突然資源保護に目覚める。

こんな内容だと思います。アホな男が・・・です。

資源保護の番組はややもすると難しくなりがちなので、それもなし。映像を見て資源管理の大切さを知っていただく内容です。ノンフィクションなのでやらせも誇張も一切ありません。

ただし約1年間追いかけたので、すぐれた映像が多く難しい話をする必要はない。そのくらい中身は濃いです。

こんな魚、あんな魚が出てきます。クロマグロはみんな巨大です。日本では漁師もめったに釣れないサイズです。





釣りに狂い、日本の離島はほとんど制覇。海外97カ国を訪れ、海外遠征は320回を超えた。
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資源管理に成功した国ではこんな巨大クロマグロが毎日釣れる。
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日本にもタマカイという巨大ハタが昔はたくさんいた。今はまったく釣れなくなった。ところがアメリカのマイアミに行けば毎日何匹も巨大なハタが釣れるのだ。
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全力で走っているときは周りが見えない。

そして走りを止めたとき回りが一気に見えてくる。

俺は釣りに狂った約30年間、回りはほとんど見えなかった。妻と別れて、実家にも10年以上帰らず、旧友にも会わず、しばらく仕事もせず釣りばかりしていた。再就職した仕事も毎日残業は6時間以上したが、それもすべて釣りに行くためだった。

そしていつの間にか訪れた国は97か国。海外遠征は320回に達した。

ところがどんな物もいつかは止まる。新幹線だって、クロマグロだって、いつかは止まる。止まらないのは時間くらいだ。

そして

俺が止まった時に見えたのは大きな魚がほとんど消えた日本の海だった。



俺は自分が釣りが上手いなんて一度も思ったことがない。だからこんなに世界中に釣りに行ったのだ。

遠くには大きな夢がある。必ずかなえられる夢が。

日本では最後まで夢で終わるであろう巨大な魚が釣れるのだ。


豊かな海外の海を知ったら、誰だって虜になるだろう。大物も小物もわんさか釣れる。

でも誰だって自由にやれる時間や金には限度がある。

限度をわきまえる人は賢明な人だ。限度をわきまえない奴の行き先は奈落の底だ。

ただし全力で走っていると落とし穴が見えない。すぐ目の前にあっても。

俺の30年間はそんな崖っぷち人生だった。



俺は20代の前半はギャンブルに狂った。すぐに熱くなり、あっという間に借金だらけになった。

このままでは俺の人生は終わると思いギャンブルはある日完全にやめた。

そして数年間、真面目なふりをしてサラリーマン生活と結婚生活を送ったが、何かいつも物足らなかった。

そんなときに出会ったのが釣りだった。

沖縄の堤防で1.8キロのハタを釣った。膝の震えが止まらなかった。今でもあのときの興奮ははっきりと覚えている。

それからは頭の中は「釣り、釣り、釣り」となった。

仕事も失い、妻にも愛想をつかされ、とうとう仕事なしの独身になった。

でも自由はあった。



釣りのプロになろうなんて考えたことは一度もない。考えているのは今度はあそこに行こう。今度はあの竿を買おう。しかし買いすぎると遠征にけなくなるので自分で仕掛けを考え、大物用の道具を自分で作ったりしていた。磯に固定するピトンや竿掛けはステンレスの材料を買ってきて自分で溶接した。竿も改造した。リールも改造した。そんな毎日だった。

気が付けば10年以上実家に帰らないどころか連絡もしなかった。そんな俺は長男だった。音信不通の俺を親父は「どこかで死んでいる」と思い、弟に実家を継がせる決意をした。

弟の嫁は最初は反対した。弟は「次男だから家は継がない」と嫁に言ってたそうだ。

そして弟が実家を継ぎ、長男が10歳ころ、長女が7歳ころに俺はふらりと実家に現れた。

そして次に実家に現れたのは5年後だった。

長女の日記にはこう書いてあった。

「陽一おじさんに初めてあったのは小学校1年のときだった。2回目に会ったのは小学校6年のときだった」
俺の母は長女にこう言った。
「陽一おじさんにはいつも驚かされるの」

そんな俺の弟は4人の子供をしっかりと育てた。地元でも有名な仲良し家族であり、マラソン大会などに毎年家族で参加している。姉も妹もみんな地元に嫁いだ。そしてこんな問題児の俺をいつでも暖かく迎えてくれる。


いま、資源管理、絶滅危惧種クロマグロを守れの活動をしているが、これも仲間や兄弟がいるからできること。

活動はこれからも全力でやるけど、大切な仲間と兄弟には迷惑をかけたくない。



よく資源保護活動をして言われるのは

「だったら釣りをやめたら」「マグロを釣ってるのに矛盾している」

確かに人一倍魚を釣って殺してきた。言われるのは仕方がないと思っている。

ただし、魚釣りをしていなかったら資源の危機的なことには気づかなかっただろう。

スーパーにも魚屋にも、ウナギ、マグロが毎日並んでいる。絶滅危惧種が毎日並んでいる。おかしな話だ。

釣りをやっていたから、それがおかしいことにすぐに気づいた。

ウナギは確実に資源が減っている。今の緩い規制ではあと数年後にはほんとに食べられなくなるだろう。

クロマグロは1997年から国内で釣りをしているが、2005年ころから急激に釣れなくなった。まず釣れなくなった原因は何かと考えたら、2004年から日本海で一気に増えた産卵期を狙ったまき網だった。

サンマもスルメもホッケもサバもどんどん減った。ニシンはかつて100万トンも獲れたのが近年は3000トン前後しか獲れない。

いつの間にかスーパーに並ぶ魚は外国産だらけになった。それでも危機的なことと気づいてない人が日本の場合はほとんどなのだ。自然と接している釣り人の方がよっぽど気付いている。

3年前はクロマグロをリリースする人なんてほぼ皆無だったが、今年は全国で一気に30キロ未満のクロマグロをリリースする人が増えた。多くの釣り人がいつまでも楽しい釣りを続けたいなら残すことが何よりも大切と気づいたのだ。


アメリカやカナダ、ニュージーランド、ノルウェーなどに行けば日本では漁師でさえめったに釣れない大きなクロマグロやハタ、カンパチ、ヒラマサ、ハリバットなどが毎日釣れた。

そしてクロマグロを増やすためにはどうしたらよいのかだんだん見えてきた。

それは番組を見ればわかると思います。


※アメリカのスミソニアン環境調査研究所のハインズ所長は釣りが大好きで資源管理に関心を持ち、その研究の道に入ったそうです。そしてハインズ所長がリーダーとなり、アメリカ東海岸はあちこちで環境が改善され、水生生物の資源も回復していった。息子も孫も釣りが大好きとはっきりと講演会で話してました。日本にこういう方は俺が知る限りいないです。

ロシアのプーチン大統領もアメリカのオバマ前大統領も釣りが大好きです。トランプは知りません。

最近、水産庁も「海は国民の財産」というようになった。しかし、現実は国民の声など聞かず、官僚、天下り、一部漁業者、一部政治家がこそこそ決めています。漁業法も60年以上ほとんど変わっていません。変えたくない勢力が強すぎるのです。その結果が、こんなに貧しくなった日本の海です。ところが海外に目を向ければ、多くの国が資源回復に成功しているのです。


この1年間の活動内容(放送されないのもあります)
1月21日 第14回成果発表会 水産研究教育機構主催
2月14日 宮原水産研究教育機構理事長と対談(フジテレビ同行)
2月18、19日 スポーツフィッシングフェスティバル 勝川・野本・茂木講演(フジテレビ同行)
3月4~19日 アメリカ・ノースカロライナ マグロ釣りと現地漁業視察(フジテレビ同行)
4月26日 ISCステークホルダー会合 ISC主催(水産庁中心)
5月12~14日 奄美大島・GTフィッシング(フジテレビ同行)
5月16日 水産物の透明性と持続可能性 水産研究教育機構・早稲田大学共催(フジテレビ同行)
5月19日 羽田市場見学・水産庁との懇親会
5月25日 水産庁・ニッスイ前でデモ(フジテレビ同行)
6月4~7日 境港見学(フジテレビ同行)
6月21日 「漁業資源管理と公平性」小松正之先生・ハインズ博士講演 東京財団主催
6月30~7月12日 スペイン・マグロ釣りと魚市場、まき網、定置網業者見学(フジテレビ同行)
8月4日 築地市場見学(フジテレビ同行)
8月7日 小松正之先生と対談(フジテレビ同行)
8月8日 全国マグロ会議 水産庁主催
8月12~30日 カナダ・プリンスエドワード島・マグロ釣り(フジテレビ同行)
9月16~10月1日 カナダ・プリンスエドワード島・マグロ釣り(フジテレビ同行)
(フジテレビ同行)10月3~8日 青森・マグロ釣り(フジテレビ同行)
10月11日 行政と遊漁団体の意見交換会 水産庁主催
11月1日 水産庁と対談(太田審議官・中塚マグロ資源グループ長)(フジテレビ同行)




2月は浅草でスポーツフィッシングフェスティバルを開催した。入場者は過去最高だった。
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東京海洋大学の勝川准教授、羽田市場(地方創生ネットワーク株式会社)の野本社長と講演をやった。
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2月は農水省顧問で水産研究教育機構の宮原理事長と対談した。ケンカになるかと思ったら、かなりの部分で意見が一致。フジテレビは予想外にビックリ。
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3月はアメリカのノースカロライナでマグロ(大西洋クロマグロ)釣り。大きなマグロが次々とヒットした。
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4月は漁業関係者のステークホルダー会合。5月は早稲田での国際シンポジウムを傍聴した。どちらも大変に勉強になったと同時に日本の矛盾点が多く見えてきた。
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5月25日は水産庁とニッスイ前でデモ。今回で3回目だが参加者は年々増えている。
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参加者はほとんどが釣り人だが、主婦も年々増えている。子供たちの未来を真剣に考えているのだろう。
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来年は5月30日の予定。ぜひ沿岸漁師さんも参加していただきたい。海はみんなで守る。そういう時代です。
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6月はスペインにマグロ釣り。初めての挑戦だったが、見事に大外れ。どうやらジブラルタル海峡はマグロの通り道だけど、食事の場ではないらしい。同じころ定置網(アルマドラバ漁)にはたくさん入ってました。
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日本を代表するプロを2人(鈴木斉、荻原正幸)を連れて行ったけど、ルアーを投げるチャンスは一度もなかった。
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境港は昨年に続いて見学。ただしマグロがずっと揚がってなかった。3日間滞在するもマグロの映像は無し。この写真は昨年のもの。
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昨年は境港関係者18人と対談した。言うべきところはすべて言った。
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8月上旬は築地市場を見学。仲買人のお話はすごく的を射ていた。
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どれが一番美味しかったか?それは食べる前に見ただけでもわかった。
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8月中旬はカナダのプリンスエドワード島へ。世界で最もクロマグロのアベレージサイズが大きいところである。今回はスピニングタックルで巨大クロマグロに挑んだ。
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船長推定550ポンド(250キロ)を56分でキャッチ。そしてリリースした。短時間で上げるコツはロッドを立てつづけること。
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8月は資源管理改革の第一人者小松先生と対談。とても鋭いお話を聞かせていただいた。
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9月は再びカナダへ。女性に巨大クロマグロに挑んでいただいた。ところが男性よりもパワフルな女性でした。
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女性が釣ったこのマグロは船長がキープした。ここのルールは船長1人が年に1匹だけキープできる。マグロは船上で生きているうちに血抜きをする。港での正式計量は296.5キロだった。翌日飛行機に乗って日本へ。
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全員がキャッチしたあとに俺もチャレンジ。今度はハーネス無しのベイトタックルで。ギア比が低いのと、ギンバルにブラックマジックを使ったので全く辛くなかった。
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ファイティングタイム28分で船長推定650ポンドをキャッチ。最後までロッドは立ててファイトした。
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最後の対談は水産庁の太田審議官と中塚マグログループ長。質問は事前に相手側に伝えておくという対談だった。提出してない質問は却下された。まあケンカじゃないからいいのか。なんか燃えない対談だった。
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そして11月にようやく長い取材から解放された。やるだけやったから満足感はあります。メチャ忙しい1年でした。



そして、来年は映画です。またまた忙しい1年になります。
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釣りバカたちの資源保護活動。どうか見てください。

2017/10/12

釣り人と行政の意見交換会

行政と釣り団体の意見交換会にJGFAの一員として出席した。左から丸橋副会長、若林事務局長、斉藤理事。
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都県と釣り団体の意見交換会
水産庁中央会議室にて開催

出席は水産庁、各県の水産部、海上保安庁、日本釣り振興会、全日本釣り団体協議会、釣りインストラクター機構、東京湾遊漁船業協同組合、JGFA、日本マリン事業協会、計37名


釣り人と行政の意見交換会だが、釣り(レジャーフィッシング、スポーツフィッシング)を普及、推進という点ではほとんど意味のない交換会。なぜなら資源が減る一方の現状では、どのような努力も計画も効果は期待できない。単純に言えば魚がいなくなったら釣りはできないのである。


一部の人から「言い過ぎ」と言われるくらい発言してきた。


まず、最初の発言

俺「写真を撮っていいですか?」
斎藤座長(水産庁・室長)「私はかまいませんが、皆さんの了解を得てないので、今回はご遠慮してください」「よろしければ交換会終了後に私が一緒に写りますが」
俺「一人だけ撮ってもねぇ(笑)」
最近の国際会議でやたらと「透明性」とか「公平性」とかを聞いた。ところが相変わらず不透明。こんなことだから密漁や違反が絶えないんだよ。だいたい会議に密漁者来てないだろ。写ってまずい人がいるのか?


次に水産庁側から釣り団体に意見を求められたが、釣り団体側はほぼ無言。そこで俺は次々と発言。JGFAの丸橋さんも若林さんも積極的に発言した。なんか水産庁とJGFAの交換会みたいだ。後半になって他の釣り団体もようやく積極的になってきた。
最初に感じたのは「日本独特の会議の雰囲気」
話しちゃいけないような雰囲気。ただただ定例的に意味のない議題を少ない発言で消化していく雰囲気。これでは何も変わらないだろうと俺は思って聞いていた。


残念な発言は
「水産庁からの指示を待っている」
これは駄目だな。こんなんでは何も変わらないし、水産庁は働きもしない。こっちが積極的に意見を言い、どんどんプッシュしなければならない。待っていたら30年経っても変わらない。

俺「水産庁はどんどん言わないと働かない。そして何も知らないんだから俺たちが教えてあげなくてはいけない」

カナダやアメリカ、ニュージーランド、ノルウェー、アイスランド、南米、いろんな国のレギュレーションや資源管理の話をした。

俺「厳しい罰則と監視を設けないと、今のままでは10年経っても20年経っても変わらない」
「最近、クロマグロに関しては北海道の定置が57トンの枠に対して10倍以上の漁獲があった。これって漁師は完全に枠を守る気がないんだよ。水産庁はこれでいいのか?」
「ルールを守った者が損をして、ルールを破った者が得をするなんてことは絶対にあってはならない。こんなことを続けていたら誰もルールを守らなくなる」
「釣り人も漁師も同じ。自粛要請だけでは大きな効果は期待できない」
「このままでは釣りも漁業も未来は無い」
「酔っ払い運転も罰金、罰則を厳しくしたら一気に減った。もし罰則もなく、注意だけなら飲酒運転は減らない」
「アメリカはNOAA(アメリカ海洋大気庁、日本の環境省のようなもの)が資源管理をやっている。水産庁もやる気がないなら資源管理は環境省にやらせればよい」


俺「釣りを広めたいなら、まず海や川を豊かにすること」「資源の豊かな国の釣り人はマナーが良い。逆に資源の貧しい国の釣り人はマナーが悪い」


俺「カナダのクロマグロ釣りの遊漁船の船長(本業は漁師)はリリースの講習を受けなければならない」「釣り人の魚は売るのも買うのも違反」「監視も罰則も日本に比べてはるかに厳しい」他いろいろ。
「そうやって資源を守り、漁業者とのトラブルも避けているんだよ」


俺「レギュレーションを設けるべき。こんなことは本来、行政がやることで釣り人が言うことではない。あまりに愚かだから言うんだよ」「資源管理先進国はどこにもレギュレーションがあり、そのルールブックは無料で配られている。子供のうちから遊びを通じて社会のルールを知る。こういう環境だから資源保護や自然保護、環境問題に関心のある大人に育つ」


俺「魚が釣れるところは地方に多い。釣り人は魚が釣れればどこへでも行く。そして地方の経済に貢献している。アメリカもカナダもノルウェーも釣り場は田舎が多い。そして国内、海外からたくさんの釣り人が訪れる。それは地方の経済に大きく貢献している。日本は魚がどんどん釣れなくなり、地方の旅館、遊漁船などはどんどんつぶれて、町や島など全体に活気がない」



資源管理に関しては
室長「規制改革推進会議が発動したので資源管理も盛り込まれると思います。TAC、IQ制などもこれから進むと思います」「厳しい管理は漁業者の生活を脅かす。魚は増えたが漁師がいなくなっていたということになりかねない」

俺「資源管理なんて水産庁は何十年も前から言ってるだろ。そしてほとんど効果が出てない。そして漁師の違反、密漁はまったく減らない。規制とか管理とか監視とか罰則とか甘すぎるんだよ」「そんな甘い考えだから日本の水産業はここまで衰退した。しっかり管理しないと日本の漁業は滅ぶ」「クロマグロに関してB020(初期資源量の20パーセント)のことを言ってるんだろうけど、20パーセントはやらなければならない数字。全然厳しいと思わない。ここまで何もしなかったことが大問題」「水産庁のシミュレーションでは禁漁3年で達成できる」


俺「水産資源は国民の財産と水産庁側も会議の冒頭などで話すようになった。釣り人は国民の財産で遊ばせていただいてるのだからルールやマナーを守るのは当たり前。漁業者は国民の財産の一部を利用して生計を立てているのだから、資源を減らさないように漁をするのは当たり前だ」


他にもいっぱい発言しました。熱くなって議題の主旨から外れることも(笑)


帰りに数人の釣り団体、水産庁の方から挨拶をされ、意見を求められた。
水産庁職員「なんでこんなにいろいろと知っているのですか?」
俺「水産庁にもニッスイにも境港にも築地にも応援してくれる方がたくさんいます。皆さん本名は言えませんが、全国いろいろなところから情報は集まります」


言い過ぎに関しては、全日本釣り団体協議会の専務から「どんどん言ってください」と励まされました。


ちなみに今年出席した会議やシンポジウム、対談とリンク先(一部)

1月24日 第14回成果発表会(水産研究教育機構主催)
「成果はあったのか? 」
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-457.html

2月14日 水産研究教育機構の宮原理事長(農水省顧問)と対談
4月26、27日 水産庁ステークホルダー会合
「豊かな海へ!」(腐敗と戦う)
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-462.html
「どこへ行く、我が国水産業」
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-463.html

5月16日 国際シンポジウム「水産物の透明性と持続可能性」(水産研究教育機構・早稲田大学の共催)
5月19日 羽田市場を水産庁職員と見学、そのあと懇親会
5月25日 水産庁前でデモ、そのあと水産庁に挨拶
6月21日 シンポジウム「漁業資源管理と公平性」(講師:小松、ハインズ)
「資源管理改革派の重鎮と釣り大好き博士のお話」
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-464.html

8月7日 小松正之氏(資源管理の大御所、元水産庁)と対談
8月8日 全国マグロ会議(水産庁主催)
10月11日 水産庁、都県との意見交換会

年内にあと1回水産庁と会う予定。


座長を務めた水産庁・遊漁室の斎藤室長
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5月16日に早稲田大学で開催された国際シンポジウム「水産物の透明性と持続可能性」
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いままでいろんなシンポジウムに参加したけど、今回はほんとうに素晴らしいシンポジウムでした。
水産研究教育機構(宮原理事長)と早稲田大学に感謝しつつ、登壇した各報告者の中身のある未来に向けた講演にも深く感謝します。
全体的に偏らず、公平な内容のシンポジウムでした。

アメリカやEUの報告者はたくさんのヒントを我々に教えてくれたと思います。皆さんとても紳士的な話し方でした。

We don't manage fish, we manage people.
「魚を管理するのではなく、人間を管理する。」
魚は魚を滅ぼしません。魚は環境を破壊しません。人間が資源にも環境にも一番の影響を与えてます。人間を管理できれば魚は勝手に増えていきます。


我が国は先送りばかりしていてはだめです。我が国の水産業は年々悪化して史上最悪の状態です。のんびりしている時間はありません。

中国、台湾、韓国、北朝鮮も脅威です。そのためのヒントを欧米の代表はたくさん教えてくれました。日本はこれからどうスピーディに進めていくかだと思います。

透明性、情報の公開と共有、最新テクノロジーを使った監視などなど。とくに日本の水産業は不透明な部分が多すぎます。それが違反や密漁を防げない大きな原因だと思います。

日本がまずやることは国内のIUU(違法、無報告、無規制)漁業をなくすことだと思います。現実は増え続けています。これではアジアのリーダーにはなれません。アジア、太平洋島嶼国の間でもIUUは深刻な問題です。でもまず日本は国内のIUUを厳しく取り締まるべきです。中国も台湾も未来を危惧している人はたくさんいます。資源の枯渇を望んでいる国はありません。

そして政治家、官僚に任せていては駄目だと改めて強く感じました。

一番大切なことは我々消費者がIUU、サスティナブル、トレーサビリティなどに関心を持つこと。そして我々も監視をすること。

未来は我々国民一人一人にかかっている。

このシンポジムの詳細はここを。
「身勝手な漁業」はもうやめませんか
高橋真理子
http://webronza.asahi.com/science/articles/2017052300005.html


5月19日、野本社長に誘われて羽田市場を水産庁職員と一緒に見学した。
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見学のあとは銀座で懇親会。この6日後に水産庁前でデモ(笑)
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懇親会は最高に楽しかった。一言で言うなら「悪い奴はいない。話せばみんな良い奴」



5月25日、3年連続で水産庁、ニッスイ本社前でデモ。116人が大声で吠えた。
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6月中旬、デモをあざ笑うかのように今年も産卵期のまき網漁が開始。
品質最低のクロマグロが今年も築地に大量に並んだ。競りではなんと7割が売れ残った。まったくの資源の無駄遣いだ。
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どこのスーパーでも特売。大安売り。品質最低。
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6月21日は釣りが大好きなスミソニアン環境研究センター.所長のハインズ博士の講演を聴いた。とても面白かった。
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8月7日は水産資源管理の大御所、小松正之先生と対談。日本の漁業改革に人生をかけている人。
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8月8日は「全国マグロ会議」にオブザーバー参加。水産庁の管理方針、全国の漁師の声を聞いた。
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明治の中頃まではエンジン付きの漁船は無かった。沿岸での漁獲能力の小さい漁業しかなかった。近代は沖合、遠洋、そして地球の裏側まで漁船は行って漁をする。漁獲能力も一気に拡大した。一度に100トン以上を漁獲することができるまき網。これは兵器でいえば核爆弾のような大量殺人兵器である。野放しにしたら世界の海はあっと言う間に魚の消えた死の海になるだろう。現に世界の海洋水産資源の約8割が枯渇、過剰漁獲、満限利用の状態にあるのだ。

100年前ならアジアの小国が世界を脅かせるなんてことはなかった。今は小国でさえ世界にとって脅威となる。ミサイルに核弾頭を付ければ1発で数百万人以上の命を奪ってしまうのだ。

自主規制の効果がほとんどないことは我が国の漁業の現状を見れば誰でもわかる。

マスコミはクロマグロを黒いダイヤなんて呼ぶのはやめたほうがよい。高値で取り引きされるのは一部。大多数がキロ1000円以下で取り引きされている。

ある漁業者「一度、定置に入ったマグロを外に放すと言うことはどういうことかわかりますか?」「あなた方、役人が楽しみにしていたボーナスを一度受け取って国庫に戻すと言うことではないですか?」
これに関しては水産資源は鼻から漁業者の物ではない。無主物と言って個人、企業の所有物ではない。国連海洋条約では水産資源は全人類の財産とうたっている。その一部を漁業者は獲らせていただいて、自分たちの収入としている。国民の財産である水産資源を分けていただいているという謙虚さを持つべきだ。当然、資源の悪化を招いたら漁業者にも責任がある。獲り過ぎたら返すのは当然。それはボーナスとは全く違う。俺はそういうものだと考えている。もちろん未来を見据えた資源管理を怠った行政に一番の責任がある。

またクロマグロを取り巻く市場は大きく変化しようとしている。
7月に訪れたスペイン最大のまき網&畜養会社の話「今はアメリカが一番のお客さんです。そして新たに中国に売り込みをかけてます」
ちなみにこのまき網会社(バルファゴ社)は1600トンの枠があるが、今年はたったの1週間で枠に達したそうだ。しかも平均サイスは133キロだった。これなら資源管理に成功したという記事にしても誰も文句は言わない。


会議終了後にドン宮原水産研究教育機構理事長(農水省顧問)が挨拶に来た。「俺と茂木さんは仲がいいんだ」
俺「だったらしっかりと資源管理をお願いします」「宮原さんに期待してますよ」
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最後に豊かなカナダの海は今年もたくさんの夢をかなえてくれた。
今年はTV番組に頼まれて俺も釣りをやった。カナダは7年連続来ているが、釣りをするのは初めてでした。


8月28日、スピニングタックル、ハーネス無しで550ポンド(250キロ)のクロマグロを56分でキャッチ!
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60分以内に上げることを目標としていたのでギリギリまでは無理をせず、50分経過後にフルドラグにして全力ファイト。


9月はハーネス無しのベイトタックルで挑んだ。短時間で上げるコツはロッドを立てつづけること。常に強いプレッシャーをかける。
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船長推定650ポンドを28分でキャッチ!
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カナダルールは制限時間60分です。2匹とも制限時間内に上げることができたことが一番うれしかった。
※ファイティングタイムが長引くとリリース後の生存率が下がるので、カナダでは60分と決められている。


今年のカナダは女性もチャレンジ。千葉の花園さんが650ポンドのクロマグロを交代なしのスタンドアップファイトでキャッチ!
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マグロ釣り、対談、会議、デモなどは12月に某大手TV局より放送される予定です。
釣り師茂木陽一とマグロ資源保護活動がテーマです。

放送日が決まったらご報告します。

合わせて映画製作も始まってます。

来年は別の大手TV局のクロマグロの生態番組に協力します。

2017/07/27

勉強不足の御用記事

カナダのプリンスエドワード島。赤毛のアンで有名な島に、毎年夏になると巨大クロマグロが回遊してくる。そのアベレージサイズは350キロ以上である。
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魚探に映った巨大クロマグロの群れ。日本でも50年以上昔ならこのようだったかもしれない。
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さて、本題に入ろう。

※青文字が記事 赤文字が事実



読売って、もっとましな記者いないのか?

記録が残る2003年以降

これは嘘!ちゃんと調べろ!

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記録は1982年から残っている。その年は19日間で1637トン獲った。しかも平均サイズは121キロ。境港と隠岐の間の狭い海域で1637トンも獲れたのだ。

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海水温も産卵に適した19℃に達しなかったため

これも間違い!19℃では産卵しない!クロマグロの産卵適水温は24℃である。




さらに!

築地では競りが成立せず、連日大量に売れ残った!



6月17日
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6月26日
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「売れ残ったことも調べろ!」


境港は昨年の7月1日は300トン以上も獲ってしまい、大暴落だった。安値は200円、平均単価384円なんてのもあった。これもヨーイドンで獲らせるから起きる問題。今年は、それにようやく気付き、各まき網に個別に割り当てて獲らせた。
こんなことはカナダは1年で気づいて実行している。境港は気づくのが遅い。
10年前に気づくべきだ。

境港クロマグロ平均単価(1キロ)
2008年 1360円
2009年 1260円
2015年 1120円
2016年 1077円
2017年  ?円 



白い札は売れ残り(築地市場)

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まき網で獲ったマグロは生きているうちに処理をしてないので体中に血が残っている。なので市場の床は血だらけになる。

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さらにスーパーでは激安販売。ヤケ、血栓、変色、ひどいもんだった。

クロマグロって

黒いダイヤ

でしたよね?

読売さん。



これはひどい。世界中の魚売り場を見てきたが、こんな汚いのは見たことがない。

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今月初めにスペインに行き、市場を見学。生きているうちに血抜きなどの処理をしたマグロの柵が大量に並んでた。昔はスペインもイタリアもカナダもアメリカも処理をせず、そのまま水揚げしていた。
それでは美味しくないから、このように処理をしなさいと教えたのは日本です。そしてどの国も生きているうちに処理をするようになった。
いま、その日本の市場に血だらけのマグロが並んでいる。教えられた海外の漁業関係者は驚くだろう。
「なんともったいない!」と。



スペインのバルバテの市場で。

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ちなみに地中海でも産卵期のまき網はやるけど、そのまま水揚げしないで畜養に移し、5か月から8か月餌を与えて、太らせてから出荷する。産卵後は40パーセントも痩せるそうだ。太らせることにより、価格は3倍以上に跳ね上がる。またまき網で巻いたあと畜養の生け簀へ移動中に網の中で産卵する。水揚げして殺してしまえば産卵はできないが、生かしておけば産卵する。
それと東大西洋クロマグロの親魚資源量は65万トン。そんなにいても漁獲枠は2万トン以下です。西大西洋の親魚資源量は約5万トン。それに対して漁獲枠は2,000トンです。そして西側は産卵場所(メキシコ湾)は禁漁です。

太平洋クロマグロの親魚資源量はたったの1.7万トン。それなのに漁獲枠は1万トン以上です(日本は約9,000トン)。日本は漁獲の7割が一番不味い産卵期に集中している。

そんな愚かな日本のマグロ漁を、あたかも資源管理に成功したように見せかける記事。

これも世界を知らないガラパゴス記事。

水産庁(天下り先を含む)からの依頼記事なら、これもヤラセだ。

そして我が国の水産業は昨年とうとう統計開始以来最悪にまで落ち込んだ。

ちなみにスペイン最大のまき網会社は1600トンの枠があるが、今年はたったの1週間で枠に達したそうだ。しかも平均サイスは133キロだった。これなら資源管理に成功したという記事にしても誰も文句は言わない。



PS.スペイン最大の畜養会社の話「今はアメリカが一番のお客さんです。そして新たに中国に売り込みをかけてます」

愚かなことを続けていると、質の良いクロマグロを日本人は食べられなくなるかもしれません。