資源保護とスポーツフィッシングフェスティバル
スポーツフィッシングフェスティバルが終了しました。今回のメインテーマは「資源保護」と「資源管理」。どちらも釣りイベント、釣りメディア、釣りメーカー、釣りテスターなどが関心の低いところです。
それでいいのでしょうか。日本近海の水産資源は年々減少しています。漁業者人口はピーク時100万人いたのが17万人まで激減。ピーク時1300万トンあった水揚げは480万トンまで激減。1988年までは世界一の水産大国でしたが、8位まで後退しました。それに比例するように釣り人口もどんどん減っています。もちろん釣り具の売り上げもピーク時の半分以下まで落ち込みました。
このまま放っておいたら、やがて釣り業界は地獄を見ることになるでしょう。すでに地方の釣具屋はどんどん姿を消しています。地方創生どころではありません。離島の経済は縮小を続け、若者は島を離れ、人口は減るばかりです。
これでは次世代に釣りの楽しみを伝えることもできなくなります。子供たちは外で遊ばないで家の中で遊ぶことが増えていきます。俺たちが子供の時、どうやって遊んでいたかをじっくりと思い出してください。
このままでは狩猟本能のない人間ばかりになってしまいます。これでは彼女もできません。人口も減る一方となります。
※釣り人はスケベと昔から言われてます。とても大切なことだと思います!(^^)!
「豊かな海を未来へ」

資源保護コーナーです。今回はクロマグロをメインに取り上げました。

漁師さん、水産関係者、水産学者の皆さんがたくさんの資料を用意してくれました(無料配布)。

日本海の産卵期の規制は待ったなしの状態です。

資源管理の第一人者である勝川先生に2日間説明していただきました。

すぐ隣に俺の写真集コーナーを設けました。

世界中を釣り歩いた写真集です。

多くの方に立ち寄っていただきました。

写真のスケールは過去のどの写真集よりも大きいです。重さも一番ですが(-_-;)

この写真集はただ大きな魚だけを並べたのではありません。全体を通して資源管理の大切さ、水産資源の危機を強く訴えてます。水産学者、国際政治学者、現役の漁師さんとも資源管理を中心に対談しました。

勝川先生はテレビ、新聞にもたびたび登場して資源管理の大切さを常に語ってます。

コーナーではメインステージのトークショーの合間に資源が危機的状況の説明をしていただいた。多くの方が真剣に聞いてました。

遠く九州の壱岐から現役漁師さんに来ていただきました。

他、大手水産会社の方(資源管理に詳しい方2名)もお手伝いに来ていただきました。
2日目にはメインステージで資源保護のトークショーをしていただきました。出演は勝川俊雄先生、生田よしかつさん(築地)、俺、そして壱岐から中村会長と尾形さん。司会の菅原さんも本気で熱く語ってました。

壱岐の漁師さんが用意してくれたパンフレット。クロマグロ資源が崖っぷちにまで来ています。

この図は、日本の大平洋クロマグロの水揚げ(トン)を月別に表したものです。そのほとんどが、産卵期(6-8月)に集中していることがわかります。

産卵に集まるマグロを産卵前に毎年獲っていたら資源が減ることは子供でもわかることです。
しかもこんな赤ちゃんクロマグロまでまき網は獲ってしまいます。0歳魚です。人間で言えば幼児です。

かつて日本のまき網は太平洋で操業してました。1990年前後は塩釜港が日本一のクロマグロ水揚げ基地でした。ところが太平洋で獲れなくなり、日本海へとシフトを移します。2004年からです。この年から境港がクロマグロ水揚げ日本一になりました。

境港のクロマグロ水揚げの推移です。2004年から一気に増え、2011年から2000トンを上限とした自主規制をしてますが、すでに上限の漁獲が獲れなくなってます。これは規制とは言いません。実質獲り放題です。

我が国のクロマグロの漁獲。大半がまき網です。

壱岐のクロマグロの水揚げです。10億以上あったのが8000万円まで落ち込みました。

それを重量で示したグラフです。2012年から急降下で減っています。

遊漁のデータも玄海灘で一番の人気釣り船「サンライズ」が持参してくれました。

若い船長なので、開始したのが2005年、本格的にマグロを釣り始めたのは2007年からです。
2007年の2710キロをピークに、2014年は333キロまで激減しました。壱岐のデータと全く同じで2012年以降急降下です。

田代船長はデータを収集している途中から手が震えたそうです。特に6月の数字が激減しています。2014年はついに0キロとなりました。まき網以外に原因は考えられません。
このデータからわかることは日本海のクロマグロは滅びる直前ということです。
日本の行政(御用学者含む)は「親魚を獲っても資源の減少には繋がらない」「資源の減少は水温、潮流など自然の変化が大きな原因」などと平然と言ってます。
では大西洋クロマグロはどうでしょうか。
かつては密漁も含めて6万トン以上の漁獲がありました。TAC(総漁獲可能量)を徐々に減らして2010年からは一気に減らしました。8割という大幅削減です。

その結果、資源が一気に回復しています。

資源の減少は自然によるものでなく、人間によるものだと言うことが一目瞭然で理解できます。何を隠そう、世界のほとんどの国で水産業は成長産業なのです。
我が国がどうして資源管理(主にまき網の規制)ができないのかを、いろいろと調べてみました。
行政との癒着です。
大日本水産会
http://www.suisankai.or.jp/daisui/soshikizu.html
大日本水産会の会長は歴代農林水産省の天下り先です。現在の会長は元農水省事務次官。専務理事は元水産庁増殖推進部長です。
全国まき網漁業協会
http://business3.plala.or.jp/zenmaki/aboutus.html
全国まき網漁業協会の会長は元大蔵省事務次官です。副会長は元水産庁次長。もう一人の副会長は山陰旋網漁業協同組合の組合長。クロマグロのまき網で有名な境港が中心の組合です。そして専務理事は元水産庁資源課長。天下りだらけの協会です。
これでは行政に期待するのは無理だと思います。
「日本を今一度せんたくいたし申候」(坂本竜馬)
誰か洗濯してください。
ここは政治家に期待することだと思います。我々(釣り人、漁師、学者、メディア)は団結して世論を盛り上げることが大事だと思います。
※御用学者、御用記事が多いのも困ったものです。
では海外はどうかというと。
欧米ではレギュレーションは当たり前です。このようなパンフレットは毎年無料で配布されます。

魚種ごとに「キープしてよいサイズ」「キープしてよい数」が載ってます。

資源管理のしっかりしている国は釣り業界も活気があります。アメリカは釣り人口3300万人(うち女性が900万人)。釣りの経済効果は5兆円以上だそうです。
日本はどうでしょうか。
釣り人口は1998年の2041万人をピークにどんどん減っています。2013年には810万人にまで減りました。比例して小売り市場規模も減っています。

1月末に横浜で開催されたフィッシングショーに行きました。数年ぶりです。

あまりの活気の無さにビックリしました。
会場が無駄に広く感じました。

メインステージです。バスのトークショーだと思いますがガラガラでした。

俺が一番見たかったのは、こういうところです。

遊漁が生き残って、さらに成長するには資源の回復が一番です。
こんなこともやってますが、認知度が低いような気がします。

釣り場の環境。これは大切なことです。このような活動を我々釣り人はもっと啓蒙しなければなりません。
つり環境ビジョン
http://www.jaftma.or.jp/f_vision/pdf/img.pdf
http://www.jaftma.or.jp/f_vision/index.html
日本釣振興会 JSF
Japan Sportfishing Foudation
http://www.jsafishing.or.jp/
こんなこともやってます。
平成26年クロマグロの遊漁採捕量調査(プレジャー船等を利用した遊漁(※))
=アンケート調査ご協力のお願い=
http://www.jsafishing.or.jp/others/2014/00313.html
最後にもう一言
資源管理のしっかりしている国は水産業はもちろんですが釣りも活気があります。
親睦会編はこちら
http://ameblo.jp/grouperboys/
それでいいのでしょうか。日本近海の水産資源は年々減少しています。漁業者人口はピーク時100万人いたのが17万人まで激減。ピーク時1300万トンあった水揚げは480万トンまで激減。1988年までは世界一の水産大国でしたが、8位まで後退しました。それに比例するように釣り人口もどんどん減っています。もちろん釣り具の売り上げもピーク時の半分以下まで落ち込みました。
このまま放っておいたら、やがて釣り業界は地獄を見ることになるでしょう。すでに地方の釣具屋はどんどん姿を消しています。地方創生どころではありません。離島の経済は縮小を続け、若者は島を離れ、人口は減るばかりです。
これでは次世代に釣りの楽しみを伝えることもできなくなります。子供たちは外で遊ばないで家の中で遊ぶことが増えていきます。俺たちが子供の時、どうやって遊んでいたかをじっくりと思い出してください。
このままでは狩猟本能のない人間ばかりになってしまいます。これでは彼女もできません。人口も減る一方となります。
※釣り人はスケベと昔から言われてます。とても大切なことだと思います!(^^)!
「豊かな海を未来へ」

資源保護コーナーです。今回はクロマグロをメインに取り上げました。

漁師さん、水産関係者、水産学者の皆さんがたくさんの資料を用意してくれました(無料配布)。

日本海の産卵期の規制は待ったなしの状態です。

資源管理の第一人者である勝川先生に2日間説明していただきました。

すぐ隣に俺の写真集コーナーを設けました。

世界中を釣り歩いた写真集です。

多くの方に立ち寄っていただきました。

写真のスケールは過去のどの写真集よりも大きいです。重さも一番ですが(-_-;)

この写真集はただ大きな魚だけを並べたのではありません。全体を通して資源管理の大切さ、水産資源の危機を強く訴えてます。水産学者、国際政治学者、現役の漁師さんとも資源管理を中心に対談しました。

勝川先生はテレビ、新聞にもたびたび登場して資源管理の大切さを常に語ってます。

コーナーではメインステージのトークショーの合間に資源が危機的状況の説明をしていただいた。多くの方が真剣に聞いてました。

遠く九州の壱岐から現役漁師さんに来ていただきました。

他、大手水産会社の方(資源管理に詳しい方2名)もお手伝いに来ていただきました。
2日目にはメインステージで資源保護のトークショーをしていただきました。出演は勝川俊雄先生、生田よしかつさん(築地)、俺、そして壱岐から中村会長と尾形さん。司会の菅原さんも本気で熱く語ってました。

壱岐の漁師さんが用意してくれたパンフレット。クロマグロ資源が崖っぷちにまで来ています。

この図は、日本の大平洋クロマグロの水揚げ(トン)を月別に表したものです。そのほとんどが、産卵期(6-8月)に集中していることがわかります。

産卵に集まるマグロを産卵前に毎年獲っていたら資源が減ることは子供でもわかることです。
しかもこんな赤ちゃんクロマグロまでまき網は獲ってしまいます。0歳魚です。人間で言えば幼児です。

かつて日本のまき網は太平洋で操業してました。1990年前後は塩釜港が日本一のクロマグロ水揚げ基地でした。ところが太平洋で獲れなくなり、日本海へとシフトを移します。2004年からです。この年から境港がクロマグロ水揚げ日本一になりました。

境港のクロマグロ水揚げの推移です。2004年から一気に増え、2011年から2000トンを上限とした自主規制をしてますが、すでに上限の漁獲が獲れなくなってます。これは規制とは言いません。実質獲り放題です。

我が国のクロマグロの漁獲。大半がまき網です。

壱岐のクロマグロの水揚げです。10億以上あったのが8000万円まで落ち込みました。

それを重量で示したグラフです。2012年から急降下で減っています。

遊漁のデータも玄海灘で一番の人気釣り船「サンライズ」が持参してくれました。

若い船長なので、開始したのが2005年、本格的にマグロを釣り始めたのは2007年からです。
2007年の2710キロをピークに、2014年は333キロまで激減しました。壱岐のデータと全く同じで2012年以降急降下です。

田代船長はデータを収集している途中から手が震えたそうです。特に6月の数字が激減しています。2014年はついに0キロとなりました。まき網以外に原因は考えられません。
このデータからわかることは日本海のクロマグロは滅びる直前ということです。
日本の行政(御用学者含む)は「親魚を獲っても資源の減少には繋がらない」「資源の減少は水温、潮流など自然の変化が大きな原因」などと平然と言ってます。
では大西洋クロマグロはどうでしょうか。
かつては密漁も含めて6万トン以上の漁獲がありました。TAC(総漁獲可能量)を徐々に減らして2010年からは一気に減らしました。8割という大幅削減です。

その結果、資源が一気に回復しています。

資源の減少は自然によるものでなく、人間によるものだと言うことが一目瞭然で理解できます。何を隠そう、世界のほとんどの国で水産業は成長産業なのです。
我が国がどうして資源管理(主にまき網の規制)ができないのかを、いろいろと調べてみました。
行政との癒着です。
大日本水産会
http://www.suisankai.or.jp/daisui/soshikizu.html
大日本水産会の会長は歴代農林水産省の天下り先です。現在の会長は元農水省事務次官。専務理事は元水産庁増殖推進部長です。
全国まき網漁業協会
http://business3.plala.or.jp/zenmaki/aboutus.html
全国まき網漁業協会の会長は元大蔵省事務次官です。副会長は元水産庁次長。もう一人の副会長は山陰旋網漁業協同組合の組合長。クロマグロのまき網で有名な境港が中心の組合です。そして専務理事は元水産庁資源課長。天下りだらけの協会です。
これでは行政に期待するのは無理だと思います。
「日本を今一度せんたくいたし申候」(坂本竜馬)
誰か洗濯してください。
ここは政治家に期待することだと思います。我々(釣り人、漁師、学者、メディア)は団結して世論を盛り上げることが大事だと思います。
※御用学者、御用記事が多いのも困ったものです。
では海外はどうかというと。
欧米ではレギュレーションは当たり前です。このようなパンフレットは毎年無料で配布されます。

魚種ごとに「キープしてよいサイズ」「キープしてよい数」が載ってます。

資源管理のしっかりしている国は釣り業界も活気があります。アメリカは釣り人口3300万人(うち女性が900万人)。釣りの経済効果は5兆円以上だそうです。
日本はどうでしょうか。
釣り人口は1998年の2041万人をピークにどんどん減っています。2013年には810万人にまで減りました。比例して小売り市場規模も減っています。

1月末に横浜で開催されたフィッシングショーに行きました。数年ぶりです。

あまりの活気の無さにビックリしました。
会場が無駄に広く感じました。

メインステージです。バスのトークショーだと思いますがガラガラでした。

俺が一番見たかったのは、こういうところです。

遊漁が生き残って、さらに成長するには資源の回復が一番です。
こんなこともやってますが、認知度が低いような気がします。

釣り場の環境。これは大切なことです。このような活動を我々釣り人はもっと啓蒙しなければなりません。
つり環境ビジョン
http://www.jaftma.or.jp/f_vision/pdf/img.pdf
http://www.jaftma.or.jp/f_vision/index.html
日本釣振興会 JSF
Japan Sportfishing Foudation
http://www.jsafishing.or.jp/
こんなこともやってます。
平成26年クロマグロの遊漁採捕量調査(プレジャー船等を利用した遊漁(※))
=アンケート調査ご協力のお願い=
http://www.jsafishing.or.jp/others/2014/00313.html
最後にもう一言
資源管理のしっかりしている国は水産業はもちろんですが釣りも活気があります。
親睦会編はこちら
http://ameblo.jp/grouperboys/