ジギング天国ノースカロライナ

昨年9月、大爆釣で全員40キロオーバーをキャッチしたノースカロライナに今年もチャレンジした。出発直前の情報では尾叉長64インチ、63インチなど、重さに換算して55キロ前後のカンパチが連続でキャッチされていた。俺の自己記録は1996年6月に奄美で釣った50キロ(全長170センチ)である。今回も更新するチャンスはかなりありそうだ。ちなみに64インチは友人のレイモンである。
ただ天候があまり良くありそうもない。4日間やれる予定だったが、出船できるのは2日間が限度らしい。しかも2日目は午後から荒れるので早上がりとなりそうだ。
アメリカ人はカンパチを食べない。それが原因なのかジギングの普及率はかなり低い。ヨーロッパ、特にスペイン、イタリア、フランスなどはかなり普及している。中でもフランスはGTの普及率もかなり高い。その数は日本をすでに上回っているような気がする。アメリカもようやくGTゲームが広まりつつあるが、かなりゆっくりしたペースである。マグロのキャスティングは陸路で行けることもあってか、かなり広まっている。しかしGTは飛行機で移動しなければならない。最近のアメリカは記録的なドル安である。国内の景気も沈滞気味だ。いろんな要素があってジギングもGTも伸びないのかもしれない。ちなみにアメリカ人でジギングをするのはシンガポール人など華僑が多い。続いてタイ人、韓国人などである。人口の半分近くを占める白人はほとんどやらない。西欧の他に白人圏でジギングが盛んなところと言えば、なんといってもニュージーランドである。人口は420万と少ないが、国民のレジャー、スポーツとして釣りの地位がとにかく高い。そしてヒラマサ、マダイ、バス(グルーパー)、ハプーカ、テロキーなどジギングのターゲットが豊富である。
そんなわけでノースカロライナのジギングは釣れ続くのだろう。日本国内なら、こんな凄い場所はあっという間に叩かれまくってすぐに釣れなくなってしまう。ヒラマサ、ブリは回遊する魚なので毎年群れが入ってくれば釣果が期待できるが、カンパチはある程度まで成長すると根に付く習性がある。そのため何度か同じ根を叩くとパタッと釣れなくなる。これはカンパチがいなくなったのではなくて、ジグを学習してしまうことが原因だ。ジギングで釣れなくなった(渋くなった)ポイントはあちこちにあるが、餌なら今でも釣れている。それは磯マグロも同じである。トカラ、小笠原などはまだまだたくさんのカンパチ、磯マグロが生息しているが、ディープジギング全盛時代の10年~15年前に比べてはるかに釣れなくなっている。
ただし上手な人は今でもかなりの確立で大きなカンパチを釣る。魚がすれてしまっている現在では腕の差が大きく出る。そのようなことだから腕を競うと言う点では今の方が面白いかもしれない。昔は落とせば誰でもヒットしたのだから。
今回同行の小野さん(シャウト)は国内で40キロオーバーのカンパチを3匹釣っている。しかも最近である。これは素晴らしいことである。日本の若手ジガーの第一人者と言ってもいいだろう。昨年は俺と塚ちゃんとDJ、今年は埼玉支部と屑弁が同行する。はっきり言って俺も含めて達人とか名人とか言えるレベルではない。過去の実績はそれなりのものがあるが、誰でも釣れるようなところばっかり行ってるからである(笑)。今回ようやく本物のジャパニーズジガーを連れていける。サミもキャプテンのマイクも今回で日本のレベルをやっとわかってもらえるだろう。俺、塚ちゃん、DJ、埼玉支部、屑弁では日本は世界で一番ジギングのレベルが低いと思われてもしかたない(^^;
ニューヨークJFK空港に到着。居残ってケープコッドに行くビルダーの出迎えを受ける問題親父たち(笑)

いつものMIKADOで歓迎会。

ニューヨークからノースカロライナのウイルミントンまで片道12時間。アメリカ人はこんな距離はさして遠いと思わないらしい。

深夜3時過ぎにホテルに到着して5時にはホテルを出て6時出船。やたらと眠い。
移動中はビーンズバッグに座って寝る。これはとにかく快適で起きるのが嫌になる。

ジギングを開始すると、やっぱり入れ食い。
埼玉支部は23キロで自己記録更新!

※重さは尾叉長と胴回りを計測して換算表で確認する
俺と46キロ(尾叉長59インチ)、これが今回最大だった。

屑弁は39キロで自己記録大幅更新!

これはヒレナガカンパチ(ジャックアルマコ)

※カンパチはアンバージャックと言う。
20キロ以下のカンパチはほとんど船べりリリース。それ以上ありそうなサイズを上げて写真を撮った。もちろん写真を撮った後にリリースした。

リック艇では予想通り小野さんのワンマンショーだった。

次から次とカンパチを釣りまくる。


これにはサミも脱帽だった。
サミ「オノサン、スゴイ!」(英語:Ono-san, Shout field tester amaze me with his jigging skill)
やっと日本のレベルをわかってもらえたようだ(^^)
そんなサミも相変わらずタフで休まず釣り続ける。

次々とカンパチをゲット!

久しぶりに参加のHさんも船酔いに苦しみながらも次々ゲット!


埼玉支部もほ珍しく頑張った(半分はサボっていましたけど)

屑弁も午前中はほとんど休まず頑張った

さてリリース方法だが
リリースギャフで魚をランディング

胸鰭の後ろにエアー抜きの針を刺す

簡単にエアーが抜ける。そして即リリース。とにかく素早いリリースで、すべて元気に潜っていった。

たくさんのマンタがお目見え

ジャパニーズアングラー(埼玉支部と屑弁)は午後になるとこうなった。

そして2時ごろにはキャプテンに「Stop Fishing!」「Let's return to the hotel!」と叫んでた(笑)
ホテルに戻ってチャイニーズレストランで宴会。
残りの2日間は釣り中止となったので翌日帰路についた。
帰りの途中バージニア州リッチモンド郊外にあるバスプロショップに寄る。

とにかく広くてデカイ店だった。ここで頑張って特大ステーキ食べた。偉大なアメリカをようやく知る(笑)

ケープコッド~ノースカロライナと走行距離3500キロをサミは一人で運転した。そして釣りも休まない。とにかくタフな奴だ。

何の役にも立たない日本人(爆)

あちこちで路上駐車して立ちションする問題親父にサミもかなり飽きれ顔(^^;

ワシントンに着いてサミの一族の家を訪れた。そこは大使館通りのど真ん中にあった。

スゴイ豪邸だった。

クリントン大統領にホワイトハウスに招待されたことも。

葉巻をいただいてご機嫌の屑弁

一本8000円の葉巻をサミの兄弟は1日5本吸うとか・・・1日4万円、1ヶ月120万円!
いったい一族は何者なんでしょか?
12時間後にサミの自宅のあるニュージャージー州プリンストンに到着。すぐ近くにアインシュタインが教壇をとっていた大学があった。
そして翌日はニューヨーク市内観光。それは深夜2時過ぎまで続いた。問題児が数名いるのでやはり問題だったです(爆)