2011/04/17

ノースカロライナ沖で巨大クロマグロ連続ヒット!④完結編

止まってくれー!!!
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そしてまたまたトリプルヒット!
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サミはまたまたバラシ・・・
バラシ率8割くらいかな。
短時間にこだわるので、どうしてもバラシが多い。


大ベテランのサンパイはほとんどバラシなし。しかし今回は大物だ・・・
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金太郎の上達スピードはマッハ級である。
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2人がファイトしている間に巨大マグロがスーパージャンプ!オリンピック選手なみのジャンプを見せた!

そのとき、偶然にもカメラがその方向を向いていた。
秒間8コマの高速シャッターが作動した。

1枚目
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2枚目
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3枚目
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4枚目
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4枚写っていた。
空中を飛んでいたのは0.5~0.7秒くらいである。

今回マグロのジャンプシーン、バイトシーンは50回以上見たが、このマグロが一番高くジャンプした。
それが撮れたなんて・・・奇跡である。

そしてオルカ(シャチ)も現れた。
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クロマグロを狙っていたらしく、ファイト中の2匹のマグロはこのとき一気に深く潜り始めた。

スプールからラインが矢のように飛び出して行く。

サンパイも今回ばかりは苦しかった。
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50分経過後、サミがハーネスを付けてあげた。
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しかし、相手もかなりの大物で、ラインは出て行くばかり。

サンパイはただただ耐えるだけだった。
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その間にもオルカは何度も姿を見せた。
(帰港後に隣の船がキープしたマグロを見たが、オルカに噛まれた大きな歯形が残っていた)

限界をとうに超えたファイトが続いた。
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サミがフライングブリッジにいる俺に「○○さん、顔色が変わってるから危険だよ」と言った。

俺「サンパイ、もう充分に頑張ったから、交代していいよ」

サンパイは無口だった。おそらく声も出ないのだろう。

顔は黄色くなっている。

そしてチェアーに腰かけた。
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水分を補給する。まだ気持ちは諦めてない。でも体が・・・
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スプールのラインは残り10メートル・・・
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ラインが切れる前に眼鏡を外させた。反動でロッドが顔に当たるからだ。

そして

パチーン!

サンパイの戦いは終わった。
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俺は正直ホッとした。

切れなかったらサンパイは死んだかも・・・


そして

ファイトは金太郎一人になった。
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オルカの姿もやがて見えなくなり、マグロとの距離は少しずつ縮まっていった。でも一度は400メートル出された。
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極限を超えたファイトが続く。
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3時間経過・・・
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ロッドはMC535。極限まで曲がりっぱなしだ。
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4時間経過・・・
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残り50メートルまで浮いてきた。
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4時間20分経過後

金太郎に激痛が走った。

「うああああ~~~足が攣りました!」

強烈な叫びだったが、ロッドは離さなかった。

回りの者が足を伸ばして元に戻す。

そして勝負は続く。

何度もロッドを腕で抱えた。
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海面にうっすらとマグロの姿が見えた。

あと少しだ!

頑張れ!金太郎!

しかし残り10メートルから円を描くだけで、全然浮いてこない。

ドラグを少し締めて最後の勝負に出た!

「パチーン」

4時間55分

金太郎の人生最大の戦いは終わった。

ドラグは実測14キロだった。

応援してくれた仲間に「すいません」と言って泣いた。

仲間は金太郎の健闘を心から讃えた。
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キャビンに入るなり腰から砕けるように落ちた。
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倒れた後は長い時間動かなかった。
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金太郎は4月から青森の某高校の教員として赴任する。

立派な教師になるだろう。


ジョージは我々に向かって言った。

「サムライ」

と。