衝撃のカナダ巨大マグロ
船の回りは巨大マグロでいっぱい。

日本でも100年前、いや50年前まではこのくらいマグロがいたのだろう。日本列島は南北に長く、複雑な地形で、しかも4つの海流に囲まれている。魚たちにとって世界最高の生息環境と言っていいだろう。
今回のカナダは衝撃だった。噂やYoutube、Facebookなどで凄いだろうということは事前にわかっていたが、実際に目にするとビックリしまくりだった。
サイズは小さくて250~300キロ。大きな奴は500キロくらいある。昨年10月には築地に530キロ(頭と尾をカットして内臓抜いた重量)という怪物サイズがこの海域から送られている。日本ではマグロで有名な大間でも430キロが過去最高である。
3年前にアメリカのマサチューセッツ州ケープコッドのマグロに初挑戦してからアメリカ東海岸のマグロに夢中になっている。今年の3月はノースカロライナ州のナグスヘッド沖で100キロオーバーのマグロがキャスティングとジギングで入れ食いとなる経験をした。そのとき同行の者がジギングで145キロ、キャスティングで135キロをキャッチした。
そして今回のカナダはそれらを遥かに上回るスケールだった。
ニシンをチャミングすると船の回りに大きなマグロが次々と現れる。







圧巻の動画
カツオドリ、カモメもたくさん集まってきた。
カツオドリの急降下





カモメの捕食



西大西洋のマグロがこれほど多い理由は保護、漁獲制限、レギュレーションなど、実に厳しく設けられているからである。
今年のカナダ・PEI海域のレギュレーションは
1.マグロ釣り(漁期)のシーズンは7月10日から10月30日まで。
2.釣り船(漁船も含む)がシーズン中にキープできるマグロは1匹。
3.アマチュア釣り師は1匹もキープできない。
4.プリンスエドワード州の今年のマグロ漁獲制限は150トン(約400匹)。
5.フックはすべてサークルフック(ねむり針)。鰓などに刺さらず、ほとんど口の横(カンヌキ)に掛かるので魚のダメージが少なく生存率の高いリリースができる。
レギュレーションは毎年変わる。昨年は10月4日一斉解禁だった。リミットの150トンは2日間で達してしまったそうである。マグロは値崩れをして漁師さんの儲けはほとんどなかったそうだ。飛行機もオーバーブッキング続出で日本への出荷は大変だったらしい。400匹で150トンだから1匹平均は375キロである。
他の海域でも日本ではありえない厳しいレギュレーションが設けられている。
西大西洋海域のクロマグロは1981年までは毎年たくさん漁獲されて、資源量は激減の一途だった。1982年から産卵場であるメキシコ湾が全面禁漁となり、漁獲規制(TACなど)も厳しくなったことから資源の減少に一応の歯止めがかかった。
大西洋クロマグロの資源管理、漁獲高など。
「大西洋クロマグロ 西大西洋」
http://kokushi.job.affrc.go.jp/H18/H18/H18%2006.htm
これは俺が昨年の3月にアップした。
「マグロの国際問題」
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-61.html
マグロに関して日本は相変わらず無法状態である。巻き網で捕獲されるマグロのアベレージサイズは1980年代は100キロ台だったが、近年は30キロ前後と大幅にサイズは小さくなった。資源量が激減しているのは明白である。
アメリカ、カナダでは学者が調査してその年(その時期)のレギュレーションを決める。日本はマグロが高価で取引されることで利権を求めて集まる屑がたくさんいる。それは政治家であったり、ヤクザであったりである。
さらに世界のクロマグロの8割を消費しているのが日本である。ケープコッドでもPEIでも漁師さんが捕獲したマグロはすべて日本へ送られると聞いた。そんな日本がいつまでも無法地帯でいいのかといつも真剣に考えさせられる。
日本のある地方ではマグロ釣り大会も開催されるが、先進国ではありえないルール(電動リール、ウインチOK)が採用されたり、不正も堂々と行われている(民放も絡んでいる)。
経済的には世界の大国の一つとなったが、モラル、マナーはまだまだ発展途上国なのである。
PS.我々は当初スピニングタックルでキャスティングで挑む予定であったが、あまりの大きさと、現地の資源管理の素晴らしさを直接目にして挑むのをやめた。それはスピニングでは99パーセント取れないサイズであり、マグロを傷つけるだけのファイトは人間の欲望と自己満足以外の何ものでもないと判断したからである。
挑む以上は取れるタックルでやるべきである。
ただし、電動リールでの挑戦はご遠慮願いたい。取るために手段を選ばないような釣り方、それは同じ日本人として恥ずかしい。現地の人たちが守り続けてきた海である。それなりのマナーと精神で挑んでいただきたい。

日本でも100年前、いや50年前まではこのくらいマグロがいたのだろう。日本列島は南北に長く、複雑な地形で、しかも4つの海流に囲まれている。魚たちにとって世界最高の生息環境と言っていいだろう。
今回のカナダは衝撃だった。噂やYoutube、Facebookなどで凄いだろうということは事前にわかっていたが、実際に目にするとビックリしまくりだった。
サイズは小さくて250~300キロ。大きな奴は500キロくらいある。昨年10月には築地に530キロ(頭と尾をカットして内臓抜いた重量)という怪物サイズがこの海域から送られている。日本ではマグロで有名な大間でも430キロが過去最高である。
3年前にアメリカのマサチューセッツ州ケープコッドのマグロに初挑戦してからアメリカ東海岸のマグロに夢中になっている。今年の3月はノースカロライナ州のナグスヘッド沖で100キロオーバーのマグロがキャスティングとジギングで入れ食いとなる経験をした。そのとき同行の者がジギングで145キロ、キャスティングで135キロをキャッチした。
そして今回のカナダはそれらを遥かに上回るスケールだった。
ニシンをチャミングすると船の回りに大きなマグロが次々と現れる。







圧巻の動画
カツオドリ、カモメもたくさん集まってきた。
カツオドリの急降下





カモメの捕食



西大西洋のマグロがこれほど多い理由は保護、漁獲制限、レギュレーションなど、実に厳しく設けられているからである。
今年のカナダ・PEI海域のレギュレーションは
1.マグロ釣り(漁期)のシーズンは7月10日から10月30日まで。
2.釣り船(漁船も含む)がシーズン中にキープできるマグロは1匹。
3.アマチュア釣り師は1匹もキープできない。
4.プリンスエドワード州の今年のマグロ漁獲制限は150トン(約400匹)。
5.フックはすべてサークルフック(ねむり針)。鰓などに刺さらず、ほとんど口の横(カンヌキ)に掛かるので魚のダメージが少なく生存率の高いリリースができる。
レギュレーションは毎年変わる。昨年は10月4日一斉解禁だった。リミットの150トンは2日間で達してしまったそうである。マグロは値崩れをして漁師さんの儲けはほとんどなかったそうだ。飛行機もオーバーブッキング続出で日本への出荷は大変だったらしい。400匹で150トンだから1匹平均は375キロである。
他の海域でも日本ではありえない厳しいレギュレーションが設けられている。
西大西洋海域のクロマグロは1981年までは毎年たくさん漁獲されて、資源量は激減の一途だった。1982年から産卵場であるメキシコ湾が全面禁漁となり、漁獲規制(TACなど)も厳しくなったことから資源の減少に一応の歯止めがかかった。
大西洋クロマグロの資源管理、漁獲高など。
「大西洋クロマグロ 西大西洋」
http://kokushi.job.affrc.go.jp/H18/H18/H18%2006.htm
これは俺が昨年の3月にアップした。
「マグロの国際問題」
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-61.html
マグロに関して日本は相変わらず無法状態である。巻き網で捕獲されるマグロのアベレージサイズは1980年代は100キロ台だったが、近年は30キロ前後と大幅にサイズは小さくなった。資源量が激減しているのは明白である。
アメリカ、カナダでは学者が調査してその年(その時期)のレギュレーションを決める。日本はマグロが高価で取引されることで利権を求めて集まる屑がたくさんいる。それは政治家であったり、ヤクザであったりである。
さらに世界のクロマグロの8割を消費しているのが日本である。ケープコッドでもPEIでも漁師さんが捕獲したマグロはすべて日本へ送られると聞いた。そんな日本がいつまでも無法地帯でいいのかといつも真剣に考えさせられる。
日本のある地方ではマグロ釣り大会も開催されるが、先進国ではありえないルール(電動リール、ウインチOK)が採用されたり、不正も堂々と行われている(民放も絡んでいる)。
経済的には世界の大国の一つとなったが、モラル、マナーはまだまだ発展途上国なのである。
PS.我々は当初スピニングタックルでキャスティングで挑む予定であったが、あまりの大きさと、現地の資源管理の素晴らしさを直接目にして挑むのをやめた。それはスピニングでは99パーセント取れないサイズであり、マグロを傷つけるだけのファイトは人間の欲望と自己満足以外の何ものでもないと判断したからである。
挑む以上は取れるタックルでやるべきである。
ただし、電動リールでの挑戦はご遠慮願いたい。取るために手段を選ばないような釣り方、それは同じ日本人として恥ずかしい。現地の人たちが守り続けてきた海である。それなりのマナーと精神で挑んでいただきたい。