今年も凄かったノースカロライナのマグロ後半組その1
後半戦もダブルヒットが相次いだ。

前半組の途中からシングルフックに変更して、後半組はずっとシングルフックで通した。
トレブルだと鰓や喉に掛かることが多く、リリースしても死んでしまうからである。マグロは口元にさえ掛かれば90パーセント以上生きているという研究結果がある。しかし鰓は致命傷でほぼ100パーセント死んでしまうそうだ。

後半もサミはガンガン投げてヒットしていた。

シングルに替えてからは飲み込まれるケースはほとんどなくなった。

9分でキャッチ。推定60キロ!

続いてボケヒロ佐野にヒットしたが3分でフックアウト。

今度はダブルヒット!

ボケヒロは7分でキャッチ。推定45キロ!

そして栓抜きの孤独なファイトとなった。

途中から肘で抱えることが多くなった。

さらに船べりで休むことも・・・

50分でフックアウト。ドラグは実測16キロだった。
まだまだやり方が見えてないファイトだった。
経験を積めば見えてくるはずである。
そして2日目
あちこち筋肉痛の栓抜きにいきなりヒット!

今度はジギングなので安定したファイトだった。
そして
ようやくリーダーをつかんだ。

しかしマグロの強い抵抗にあいリーダーを離してしまった。
そんなことが数回繰り返された。強引に寄せるとリーダーが切れてしまうからである。
とにかくマグロはタフな魚である。
そして1時間、1時間30分と時間は過ぎていく
苦しいファイトがいつまでも続く

2時間過ぎたころ、ハーネスを付けた。本人は嫌がっていたが、俺が限界と判断して付けさせた。

しかし、ハーネスが体に合わないらしく、腰に食い込んでかなり痛そうだった。
クルーは4回目も掴んだリーダーを離してしまった。
このころから栓抜きは「ラインが切れてくれ」と心の中で叫んでいたそうである。
とにかく苦しいのだ。
クルーがリーダーをつかむのはこれが5回目。

船べりリリース!
船長指定136キロ!
ファイティングタイム3時間13分。
長い闘いだった。おめでとう栓抜き!

そして3人目は屑弁。
4匹でクロマグロ1トンを達成した男である。
ニュージーランドで240キロと322キロ、カナダで408キロ、そして青森で30キロ。
大物を見慣れているせいか、ファイトは落ち着いていた。

無理のないファイトだった。

11分でキャッチ!

ルアーはパンドラだった。

しかしルアーの使い方を知らないので、動かし方はガンマだった(爆)
キャスティングの自己記録となる65キロ。

いつも面白い男である。釣っても釣れなくてもいつも同じ。

いちおう弁護士らしい。
3日目が来た。
この日、俺はノースカロライナで初めて投げた。昨年は震災で自粛。そして今回は前半組は参加者が多いので投げず、後半組のときに全員キャッチしたら投げる予定だった。
マグロとのファイトは一昨年の7月ケープコッド以来やってない。そのときは百日咳、そして1週間前にパナマで右手中指側副靭帯を痛めて、ロッドも満足に握れずほぼ左手1本でのファイトだった。かなり苦しいファイトだったが86キロと64キロをキャッチした。
今回も体調不良に運動不足。
「大きいのがヒットしたら・・・」
そんな不安を抱きながら投げたら
すぐにヒットしてしまった(^^;;;
最初は無理をせず、ドラグ8キロくらいで始めた。
徐々にドラグを上げていき
マグロが船下にきたときにさらに締め上げた。
しかしなかなか浮いてこない。
ドラグは15キロ以上になっているはずである。
さらに締め上げた。おそらく20キロ以上になっているはずだ。
そして15分後にやっとマグロが水面に姿を見せた。

あと1メートル
そして一瞬、水面に飛び出した。
フックは胸鰭の横に掛かっていた。どおりで重いわけである。
船は微速前進をしている。マグロは横向きになり、完全にシーアンカー状態で凄い抵抗である。生命感はほとんどない。マグロはほぼ仮死状態である。
リーダーは何度もガイドに入り、一度はトップから6番目のガイドまで入った。
でもジョージはリーダーを掴まないで直接ギャフを口元に掛ける体制だ。
俺は心の中で叫んでいた「頼むからリーダーを掴んで・・・」
とにかく重い。

そんなファイトが3分続き、ついにロッドを立てていられなくなった。握力もほとんどない。
ロッドを真っすぐにして船べりに肘を付いた。
ロッドを真っすぐにしたので、ガイドの抵抗がなくなり、ラインが再びジリジリと出て行った。
ドラグを締めようとするが、少しだけ動いただけであとはどうにもこうにもビクともしない。
フルドラグである。それでもラインはジリジリと出ていく。
船長に叫んだ。
「船を止めてくれ!」
クラッチを切ってニュートラルにしたが、それでもラインが出ていく。
「潮が速い」と船長は言った。さらに潮と風が逆である。
スプールを押さえて、数センチロッドを引いて、戻しながらスプールを手で回転して回収することにした。
しかし、潮が速いのでなかなか回収できない。引いた分を巻こうとしてもマグロが潮で引っ張られるのでスプールを回せないのだ。
とにかく辛かった。
みんなが「2度とやりたくなくなる」と言っている気持ちがよくわかった。
ラインは少しずつだが回収していき、残り15メートル(最後のカラー)までとなった。
そして33分後
「フッ」と軽くなった。
身切れによるフックアウトだった。
ドラグを測ると29キロだった。
※ステラ20000のドラグはカタログ上では25キロだが、実際はMAX29キロくらいである。
29キロでもラインがジリジリ出ていく魚なんて釣れるわけがない。
そう思った。
そして、ふと思い出してスプールの表面を見た。
きれいである。回転枠と接触した形跡はなかった。
すると3年前にニュージーランドでのドラグは何キロだったのか?
あのときは25キロまでのバネバカリしかなくて、それで測ったら振り切ってしまった。
スプールの塗装は剥がれていて、回転枠の内側も擦れた傷が残っていた。
そのときのファイト中の写真だが、スプールが回転枠に触れている。

ドラグは35キロくらいいってたかもしれない。
スプールはどちらも20000MAXである。
ニュージーランドでは、この一週間後に250キロを最後までロッドを立てたままで、一度も座らずに2時間45分でキャッチした。スピニングでハーネスなしである。これは世界中がビックリしていた。
同じ釣りをしたいが、現時点の俺の体では無理だな。
右肘が強烈に痛かった。そして30分くらい経つと腰が痛くなってきた。右手の握力は10キロもないだろう。箸も持てないような状態だった。
「しばらく釣りは無理だな」
そして、しばらくヒットがなかった。
終了間際にボケヒロが50キロを5分でキャッチ!

3日目が終了した。
その2へ続く

前半組の途中からシングルフックに変更して、後半組はずっとシングルフックで通した。
トレブルだと鰓や喉に掛かることが多く、リリースしても死んでしまうからである。マグロは口元にさえ掛かれば90パーセント以上生きているという研究結果がある。しかし鰓は致命傷でほぼ100パーセント死んでしまうそうだ。

後半もサミはガンガン投げてヒットしていた。

シングルに替えてからは飲み込まれるケースはほとんどなくなった。

9分でキャッチ。推定60キロ!

続いてボケヒロ佐野にヒットしたが3分でフックアウト。

今度はダブルヒット!

ボケヒロは7分でキャッチ。推定45キロ!

そして栓抜きの孤独なファイトとなった。

途中から肘で抱えることが多くなった。

さらに船べりで休むことも・・・

50分でフックアウト。ドラグは実測16キロだった。
まだまだやり方が見えてないファイトだった。
経験を積めば見えてくるはずである。
そして2日目
あちこち筋肉痛の栓抜きにいきなりヒット!

今度はジギングなので安定したファイトだった。
そして
ようやくリーダーをつかんだ。

しかしマグロの強い抵抗にあいリーダーを離してしまった。
そんなことが数回繰り返された。強引に寄せるとリーダーが切れてしまうからである。
とにかくマグロはタフな魚である。
そして1時間、1時間30分と時間は過ぎていく
苦しいファイトがいつまでも続く

2時間過ぎたころ、ハーネスを付けた。本人は嫌がっていたが、俺が限界と判断して付けさせた。

しかし、ハーネスが体に合わないらしく、腰に食い込んでかなり痛そうだった。
クルーは4回目も掴んだリーダーを離してしまった。
このころから栓抜きは「ラインが切れてくれ」と心の中で叫んでいたそうである。
とにかく苦しいのだ。
クルーがリーダーをつかむのはこれが5回目。

船べりリリース!
船長指定136キロ!
ファイティングタイム3時間13分。
長い闘いだった。おめでとう栓抜き!

そして3人目は屑弁。
4匹でクロマグロ1トンを達成した男である。
ニュージーランドで240キロと322キロ、カナダで408キロ、そして青森で30キロ。
大物を見慣れているせいか、ファイトは落ち着いていた。

無理のないファイトだった。

11分でキャッチ!

ルアーはパンドラだった。

しかしルアーの使い方を知らないので、動かし方はガンマだった(爆)
キャスティングの自己記録となる65キロ。

いつも面白い男である。釣っても釣れなくてもいつも同じ。

いちおう弁護士らしい。
3日目が来た。
この日、俺はノースカロライナで初めて投げた。昨年は震災で自粛。そして今回は前半組は参加者が多いので投げず、後半組のときに全員キャッチしたら投げる予定だった。
マグロとのファイトは一昨年の7月ケープコッド以来やってない。そのときは百日咳、そして1週間前にパナマで右手中指側副靭帯を痛めて、ロッドも満足に握れずほぼ左手1本でのファイトだった。かなり苦しいファイトだったが86キロと64キロをキャッチした。
今回も体調不良に運動不足。
「大きいのがヒットしたら・・・」
そんな不安を抱きながら投げたら
すぐにヒットしてしまった(^^;;;
最初は無理をせず、ドラグ8キロくらいで始めた。
徐々にドラグを上げていき
マグロが船下にきたときにさらに締め上げた。
しかしなかなか浮いてこない。
ドラグは15キロ以上になっているはずである。
さらに締め上げた。おそらく20キロ以上になっているはずだ。
そして15分後にやっとマグロが水面に姿を見せた。

あと1メートル
そして一瞬、水面に飛び出した。
フックは胸鰭の横に掛かっていた。どおりで重いわけである。
船は微速前進をしている。マグロは横向きになり、完全にシーアンカー状態で凄い抵抗である。生命感はほとんどない。マグロはほぼ仮死状態である。
リーダーは何度もガイドに入り、一度はトップから6番目のガイドまで入った。
でもジョージはリーダーを掴まないで直接ギャフを口元に掛ける体制だ。
俺は心の中で叫んでいた「頼むからリーダーを掴んで・・・」
とにかく重い。

そんなファイトが3分続き、ついにロッドを立てていられなくなった。握力もほとんどない。
ロッドを真っすぐにして船べりに肘を付いた。
ロッドを真っすぐにしたので、ガイドの抵抗がなくなり、ラインが再びジリジリと出て行った。
ドラグを締めようとするが、少しだけ動いただけであとはどうにもこうにもビクともしない。
フルドラグである。それでもラインはジリジリと出ていく。
船長に叫んだ。
「船を止めてくれ!」
クラッチを切ってニュートラルにしたが、それでもラインが出ていく。
「潮が速い」と船長は言った。さらに潮と風が逆である。
スプールを押さえて、数センチロッドを引いて、戻しながらスプールを手で回転して回収することにした。
しかし、潮が速いのでなかなか回収できない。引いた分を巻こうとしてもマグロが潮で引っ張られるのでスプールを回せないのだ。
とにかく辛かった。
みんなが「2度とやりたくなくなる」と言っている気持ちがよくわかった。
ラインは少しずつだが回収していき、残り15メートル(最後のカラー)までとなった。
そして33分後
「フッ」と軽くなった。
身切れによるフックアウトだった。
ドラグを測ると29キロだった。
※ステラ20000のドラグはカタログ上では25キロだが、実際はMAX29キロくらいである。
29キロでもラインがジリジリ出ていく魚なんて釣れるわけがない。
そう思った。
そして、ふと思い出してスプールの表面を見た。
きれいである。回転枠と接触した形跡はなかった。
すると3年前にニュージーランドでのドラグは何キロだったのか?
あのときは25キロまでのバネバカリしかなくて、それで測ったら振り切ってしまった。
スプールの塗装は剥がれていて、回転枠の内側も擦れた傷が残っていた。
そのときのファイト中の写真だが、スプールが回転枠に触れている。

ドラグは35キロくらいいってたかもしれない。
スプールはどちらも20000MAXである。
ニュージーランドでは、この一週間後に250キロを最後までロッドを立てたままで、一度も座らずに2時間45分でキャッチした。スピニングでハーネスなしである。これは世界中がビックリしていた。
同じ釣りをしたいが、現時点の俺の体では無理だな。
右肘が強烈に痛かった。そして30分くらい経つと腰が痛くなってきた。右手の握力は10キロもないだろう。箸も持てないような状態だった。
「しばらく釣りは無理だな」
そして、しばらくヒットがなかった。
終了間際にボケヒロが50キロを5分でキャッチ!

3日目が終了した。
その2へ続く