2015/05/09

第2弾!産卵期のマグロを守れ!

日本海のクロマグロは滅びる直前である。
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2007年に初めてニュージーランド南島にクロマグロを釣りに行って衝撃を受けた。200キロを超すクロマグロが次々とヒットしたのだ。結果は経験の浅さから完全ノックアウト負け。それから4年連続で行った。結果は28匹のマグロを釣り、そのうち19匹をリリースした。

2007年 2匹キャッチ
2008年 10匹キャッチ(7匹リリース)
2009年 11匹キャッチ(9匹リリース)
2010年 5匹キャッチ(3匹リリース)
合計 28匹キャッチ(19匹リリース)

スタンドアップ 26匹
チェアー 1匹
スピニングでハーネスなし 1匹

200キロオーバー 26匹

最大陸上実測 322キロ
最大推定 400キロオーバー

最長ファイティングタイム 10時間50分

交代 0

4年連続挑んだ巨大クロマグロ総集編3
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-94.html




2011年からはカナダに挑んでいる。

1年目は再び強い衝撃を受けた。なんとアベレージ350キロオーバー。船は巨大マグロに囲まれた。

衝撃のカナダ巨大マグロ
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-162.html

4年間で40本以上をキャッチ。最大は1050ポンド(476キロ)。キープしたのは1年目の1匹だけで、あとはすべて船べりでリリースした。




資源管理のしっかりしている国では今でも巨大魚はいっぱい釣れている。

さて

日本はどうなんだろう?


漁獲が産卵期に集中している。
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離島では水揚げが急降下に減っている。
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子供(0歳魚)の数が激減。
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何の意味もない自主規制(境港は2004年から本格的に産卵期のマグロを獲りはじめた)
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クロマグロだけではない。

日本の水産業は衰退の一途。ところが海外は成長を続けているのだ。
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ニシン・・・

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サバ・・・

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将来予測は日本の1人負け
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平成23年から25年にかけて産卵場を調査した。太平洋クロマグロの産卵はほとんどが我が国のEEZ内。

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近年、産卵は南西諸島が中心らしい。
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日本海側は6月から8月にかけて山陰沖から能登沖が多い。
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玄海灘でアーカイバルタグを打たれて放流された4匹のクロマグロ未成魚の回遊(1995年~1999年)。

日本海を北上して津軽海峡から太平洋に出るマグロと、太平洋を北上するマグロがいる。太平洋を北上したマロは日本海へ入らない。
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1970年代から2000年ごろまでは北海道東方沖がまき網船団の主な漁場で、当時は宮城県の塩釜港が生クロマグロの水揚げ日本一だった。
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ところが北海道東方沖が獲れなくなり、まき網船団は日本海の産卵期を狙うようになる。産卵期はマグロが浅いところに集まるので効率よく巻けるのだ。

そして日本海のクロマグロは急激に減少した。産卵期の規制に関してはほとんど無しに等しい。規制しない理由は「日本海のクロマグロが資源に与える影響はほとんどない」「日本海の漁獲が減少したのは海水温の上昇が原因」と大本営は発表している。※大本営=水産庁(御用学者を含む)

しかし

日本海で産卵するマグロと南西諸島で産卵するマグロは違う遺伝子らしい。ということはこのまま産卵期の漁を続ければ日本海で産卵するクロマグロは絶滅すると考えられる。それはもう目の前である。


朝日GLOBEに衝撃的な記事が載っていた。
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その記事を抜粋

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長崎県小値賀(おぢか)島。五島列島の北部に浮かぶこの島で、小西藤司(76)は猫と暮らしている。良材をふんだんに使った自宅の長押(なげし)には額装の表彰状がずらり。「優秀漁労長第一位」などと記されている。


父親が南方で戦死し、母一人子一人の家庭で育った。小値賀の中学校を出ると、熊本市にあった国立熊本電波高校の専攻科に1年行って通信士の資格を取る。通信士として漁船に乗り、漁労長の仕事を近くで見ながら漁のやり方を覚えた。

漁労長に抜擢されたのは25歳の時。1991年まで、山口県の会社が経営する巻き網船団を率いた。最初は人集めから始め、実績を残すことで求心力をつけていった。


1980年、ある情報を聞いた。巻き網船団の一つが山口沖でクロマグロを獲ったという情報だった。壱岐沖でマグロを巻こうとして網を壊された船団があるとも聞いた。


翌81年。「マグロが泳いどるかもしれんなあ」と注意しながらアジ漁を続けていたとき、船団の運搬船から急報がきた。「マグロがいる!」。


場所は壱岐と対馬の間。その後、壱岐の一本釣り漁師たちがクロマグロを釣るようになった海域だ。群れを巻き、うまく揚げることができた。100キロから300キロのクロマグロが660本。水揚げ1億円。


翌年から6、7月はクロマグロばかりを狙うようになる。


「マグロの群れを見つけるときは、まず鳥を探す。接近すると、ちょこっと分かるですもんね、マグロのひれがね。それを今度はソナー(魚群探知機)で捉えて、群れの動きを見て網を打ち回す。95%は獲れる」


ソナーでマグロの動きを見るが、動かない群れもあった。


「動かないのは産卵。それが一番獲りやすいんですよね。1800本巻いたときは産卵中だったと思う」


その1800本を巻いたのは84年の五島沖。100キロ級のマグロだった。続いて五島沖で200キロ級を400本、対馬海峡で100~300キロを700本獲る。獲りすぎで品質は落ちたが、それでも1キロ1千円になった。合計水揚げ額、実に3億数千万円。


小西の腕には船団70人の生活がかかっていた。当時を思い起こしながら小西が言う。


「1億揚げるとでしょ、経費を引いて6千万円残る。親方(会社)が7割取って3割が船方。3割の1800万円を、たとえば漁労長が3人前、船長が2人前と取る。18万円プラス歩合が1人の給料で、マグロで3億獲ったときは歩合だけでも100何万あったんじゃないかな。一人前で」


船を下りたのは52歳のときだった。体力の衰えを感じ、「こんなことしよったら死ぬばい」と思った。

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この記事でわかったこと。

日本海(主に西側)で産卵をするクロマグロは1980年代まではいっぱいいたのである。大本営が言う「日本海のマグロが資源に与える影響はほとんどない」。これはすでにほとんど獲りつくしたからなのである。

本来ならば、ここまで資源が減れば規制して保護するのが世界の常識である。

大本営はこんなことも言ってるらしい。

「欧米式の資源管理は日本の水産業には合わない」

まったく江戸時代である。

鎖国を続ける我が国水産行政。

一刻も早く目を覚ましていただきたい。

資源はもうすでに崖っぷちです。





「昔は大きな魚が釣れた」「昔は大きな魚がいっぱいいた」

これは日本のあちこちでよく聞く話である。

すべてが過去形。



ところが資源管理をしっかりやっている国は現在も大きな魚がいっぱい釣れるのである。

300キロオーバーを船べりでリリース(カナダ)。
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ファイティングタイム90分以内にリリースすれば生存率は96パーセント。
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ニュージーランドではタグ付きのヒラマサがいっぱい釣れている。
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レギュレーションは叉長75センチ以上1人4匹だが、ほとんどのアングラーが99パーセント以上リリースしている。5人乗ったら10キロのヒラマサを1匹で充分である。
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禁漁区もあちこちに設定されている。これはオーストラリア。
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その詳細。
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南太平洋の小さな島国でも資源管理をしっかりとやっている。赤い線で囲まれてるのは禁漁区。ここで釣りをすると罰金3万ドルのうえにタックルすべて没収となる。
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太平洋の島国で日本の水産業をお手本にしている国はない。多くは欧米の資源管理をお手本にしている。


かつては世界一の水産大国だった日本。


すでにその面影はなく


世界の笑われ者になりつつあります。

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