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2017/03/30

巨大クロマグロに挑む・その1「歴史」

人生には大きく分けて二つの生き方がある。

前向きと後ろ向き

過去に失敗を繰り返した人(もちろん成功もある)はどうしても考え方が後ろ向きになる。
どうせダメだ、自分には無理だ、そんなことをやっても意味がない、そんなの夢だ、などなど。
成功を繰り返した人(もちろん失敗もある)は、前向きに考える傾向が強い。
やればできる、やらなければわからない、失敗は成功の基、当たって砕けろ、などなど。



薩摩流の教え
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どっちの人生を選ぶかは個人の自由だが、俺は挑戦を選ぶ。

失敗を恐れていては、いつまでも成功の感動は味わえない。

限界に挑む。勝つまで諦めない。

人生は絶対に挑んだ方が楽しい。

そして敗北はこれっぽっちも恥ずかしいことではない。



巨大クロマグロを釣る。俺が初めて巨大と言えるクロマグロに挑んだのは2007年だった。
それまでも青森や七里でクロマグロに挑んでいたが、50キロオーバーは掛けたことすらない。また国内で100キロオーバーのナブラを見たのは3年前(2014年8月)の茨城・大洗沖だけだ。日本海側は2005年以降、数は激減、サイズも小型化していった。

ところが海外では夢の200キロオーバーが次々とヒットする。そして300キロオーバーのナブラにも遭遇する。そのスケールはとても同じ海とは思えない。

まず挑んだのがニュージーランド南島沖だった。2007年のことである。釣り方はスタンドアップ(スタンディングファイトともいう)だった。当時、日本国内での巨大クロマグロ釣りと言えば電動リールにウインチ(船べり固定)というのが常識だった。スタンドアップで手巻きなんて誰もやってなかったし、教科書もなかった。一から自分たちで考えるしかなかった。1993年に始めたPEラインを使ったディープジギングもそうだった。誰もやってない釣りは俺は大好きだ。

結果はタックルに問題があり、ラインブレイクの連続、キャッチできたのは1匹だけだった。
ニュージーランド南島の巨大クロマグロ後半組②
http://grouperboys.web.fc2.com/07report_a/0708grey_2/grey_b.htm

当然、それでは終わらない。1年後にリベンジした。結果は10匹キャッチして7匹リリースした。リベンジ大成功である。
そして翌年はスピニングタックルでも250キロをタグ&リリースした。
4年間挑み、結果は以下のとおりである。

1年目 2匹キャッチ(1匹はミナミマグロ)
2年目 10匹キャッチ(7匹リリース)
3年目 11匹キャッチ(9匹リリース)
4年目 5匹キャッチ(3匹リリース)
合計 28匹キャッチ(19匹リリース)

スタンドアップ 26匹
チェアー 1匹
スピニングでハーネスなし 1匹
200キロオーバー 26匹
最大陸上実測 322キロ
最大推定 400キロオーバー
最長ファイティングタイム 10時間50分
交代 0

ニュージーランド総集編
4年連続挑んだ巨大クロマグロ総集編1
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-92.html

4年連続挑んだ巨大クロマグロ総集編2
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-93.html

4年連続挑んだ巨大クロマグロ総集編3
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-94.html


ニュージーランドに挑み始めたころはハーネスも、リールも、ロッドも、何が良いのかわからなかった。

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船のタックルも最初のころは使った。

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いきなりスピニングで挑んだ者もいた。

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結果は5分で終了。猛スピードでラインが出て、残りわずかになったときスプールを押さえたら簡単にブレイク。

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これは伝説の10時間50分ファイト。ヒットしたときは真夜中。

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明るくなり、昼過ぎまでファイトは続いた。

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最後は220ポンドのナイロンラインがぶち切れた。


俺が2009年にスピニングで挑んだ。

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終了直後にドラグを計測したら25キロのバネ計りを振り切ってしまった。メインシャフトが歪み、スプールは回転枠に当たっている。

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3年目にはほぼニュージーランドでのスタンドアップファイトは完成した。26匹の200キロオーバーをキャッチして、翌年からスタンドアップは新たな場所「カナダ」に挑むことにした。

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ニュージーランド沖は、ここ数年振るわない。それは太平洋クロマグロの資源が激減したことが原因だろう。



ニュージーランドでの経験を生かして、玄界灘の七里ヶ曽根でもスタンドアップで挑んだ。

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経験豊富な船長の完璧なアシストで、スタンドアップ初心者が191キロを40分でキャッチした。

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そして2010年からケープコッドのキャスティングマグロにも挑んだ。
この年は2日間釣りをしたが、2日間とも朝の1投でキャッチした。残った時間はアメリカ人の釣りを見ていた。俺は2日間で2回しか投げなかった。日本ではありえない効率の良さだ。
ただしパナマで中指を靱帯損傷(全治2か月)して1週間も経ってなく、さらに8フィート以上のロッドで挑んだのでかなり辛かった。とくに2匹目は83MH(GTロッドとしてはヘビーな部類、そして実測は8.5フィートある)なのでかなり辛かった。
このころはマグロ専用のキャスティングロッドがほとんどなかった。主にGTロッドを兼用していた。

ケープコッド沖キャスティングマグロ
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-88.html


このときは2日連続、1投でキャッチだった。

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そして、いよいよ2011年からはアメリカ・ノースカロライナとカナダ・プリンスエドワードのマグロに挑んだ。どっちもとんでもない海だった。

まずはノースカロライナ

2011年
ノースカロライナ沖で巨大クロマグロ連続ヒット!①
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-129.html

2012年
今年も凄かったノースカロライナのマグロ後半組その2
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-214.html

2013年
100キロオーバー連発!ノースカロライナのクロマグロ・その2
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-326.html

2014年からブログは手抜きになった。この年は1日に100キロオーバーを7匹キャッチした。150キロ、140キロ、130キロなど。
2014年の海外・1月から6月まで
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-423.html


最初のころは8フィート以上のGTロッドで挑む人が多かった。ほとんどのアングラーは最後までロッドを立ててファイトができなかった。

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キャスティングロッドはどんどん短くなり、6フィート台から7フィート前半が主流となった。8フィート以上のロッドを使う人は皆無となった。

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ロッドが短くなり、そしてパワーアップしたことと、アングラーも経験を重ねて上達していった。キャステイングで150キロくらいまでなら1時間以内に上げられるようになった。

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さらにシングルフックが推奨されるようになった。魚のダメージが少ない、船上での危険回避、そしてバラシが少ない。



そして大西洋クロマグロの資源は漁獲枠を大幅に削減、そして無報告、密漁を徹底的に取り締まった結果、2011年ころから急激に回復している。そして資源管理は釣り人にも厳しいレギュレーションを設けている。コーストガードの海上での取り締まり、そして港に戻ればどこからともなく警察が現れてチェックする。違反すると高額な罰金、悪質なら逮捕、船長なら罰金の上にライセンスの没収となる。
資源は厳しい管理&監視なしには回復しない。

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次にカナダ
ここはとんでもなくデカい。アベレージは350キロ以上だった。そして水深が浅いのでマグロの泳ぐスピードが速い。リールは次々と壊れ、ロッドもボキボキ折れた。

2011年
想定外!カナダP.E.Iの巨大クロマグロ①
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-163.html

2012年
2年連続カナダの巨大マグロに挑む!後半組その1
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-261.html

2013年
カナダの巨大マグロに挑む・こんなリールで上がるわけがない!
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-373.html

2013年は2名がカナダにスピニングで挑んだ。1人はドラグに泣き、1人は改造ドラグで推定386キロをキャッチした。
※386キロは単独ファイトだが時間オーバーなので参考記録。本人は一切公開していない。

2014年以降、カナダにスピニングで挑む者が増えている。挑戦好きの釣り人は効率の悪い釣り方を選ぶ。スピニング、ハーネス無し、スタンドアップ、単独ファイト、etc



カナダ1年目はトラブルが相次いだ。マグロの泳ぐスピードが想定外に速かった。

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マグロの魚影にも驚かされた。船べりに次々と現れる300キロオーバーには全員が度肝を抜かれた。

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1年目の失敗を教訓に2年目はカナダ用のロッドを作り、リールもドラグを改造して挑んだ。

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ハーネスはニュージーランドの2年目からブラックマジック製が中心だった。



カナダでは2年目以降、400キロオーバーが毎年キャッチされるようになった。

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そして、3年目にはスピニングで挑んだ。

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カナダも監視は厳しい。しかし資源を守り、増やすためには絶対に必要なことである。

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カナダで学んだことは短時間で上げることだった。ファイトタイム60分以内というレギュレーションも2013年にできた(現在は90分くらいまでは交代しないでやらせている)。理由はファイティングタイムが90分を過ぎるとリリース後の生存率が下がるのだそうだ。
カナダではヒットするとすぐに監視艇が近づいてくる。時間を計測しているのだ。そして釣りが終了すると船に乗り込んできてタックルをチェックする。ここではフックはバーブレスにしなければならない。

俺は短時間ルールに賛成である。釣り人はそれに向けて変化しなくてはならない。

短時間で上げるのに必要なのはパワーではない。ファイトの組み立てである。そして自分に合ったタックルである。ただし、キャスティングしかやらないという人は別である。それは究極のチャレンジであり、最も過酷なチャレンジでもある。ただし、90分以内という目標は持っていただきたい。


海は無限ではない。

日本人の多くはいまだにそれに気づいてないようだ。

そして、魚はどんどん小さくなり、少なくなった。比例して夢も小さくなり、語らなくなった。挑戦する釣り人も少なくなった。

大西洋には夢がある。その夢はどんどん大きくなっている。世界中からチャレンジ精神旺盛なアングラーが押し寄せている。

大西洋のクロマグロ親魚資源量は推定65万トン。対して太平洋は1.7万トン。
なんと半分の面積しかない大西洋の方が40倍もクロマグロがいるのだ。

資源管理こそが夢への近道なのだ。


巨大クロマグロに挑む・その2「最前線」へ続く

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