2009/11/01

ニカラグアのターポン

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始めてターポンに挑戦したのはコスタリカで2002年の10月だった。
これはルアーでは1匹も釣れず、餌で1匹キャッチして帰国。
2002年コスタリカ遠征釣行記


2回目は2004年の10月。大型ターポン(80キロ)をルアーで2匹キャッチして大満足で帰国した。
2004年コスタリカ遠征釣行記


3回目は2006年9月。まだシーズンが早かったらしく、ターポンは沖の深場にいてキャスティングは大苦戦、ジギングで仲間は数匹釣るものの俺は坊主で帰国。
2006年コスタリカ遠征釣行記


4回目は2008年3月、何とアフリカのシエラレオネ。イギリスやアメリカの友人が「デンジャラス!」と言った国である。漁師さんは大型のターポンを連日釣っているのだが我々は大苦戦。最終日にやっと増田が65キロのターポンを餌でキャッチした。
往路編

前編

後編

そして今回が5回目となる。行き先はこれまたデンジャラスと言われているニカラグアである。ターポンて危険な国が好きらしい。
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しかしシエラレオネもそうだったが、ニカラグアも長年内戦が続いた国。平和を強く望んでいる国だと感じた。ただいまだに東海岸やホンジュラスとの国境近くは危険らしい。東海岸ならショアからキャスティングでスヌークやターポンがたくさん釣れるらしい。またカリブ海側にある離島(コーンアイランド)ではボーンフィッシュ、そしてマーリンの魚影も濃いそうだ。治安が良くなったら東海岸は是非行ってみたい。気候はインドネシアのバリに似ていて蒸し暑い。民芸品もバリと似ていた。
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ニカラグアも他のラテンアメリカ諸国と同じで悲惨な歴史を持つ。1502年にコロンブスに発見され1520年ごろからスペインの植民地化が急ピッチで進んだ。先住民は奴隷化され、過酷な労働を強いられた。そのうえヨーロッパから天然痘などの疫病が伝播すると、虐殺や奴隷化の対象となった先住民人口は絶滅に近いほど激減した。そしてほぼ絶滅すると、代わりにアフリカ大陸から労働力として黒人奴隷が投入されるのも、他のラテンアメリカ地域と同様であった。
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歴史を調べるたびに感じるのは、日本は過去に中国や韓国、北朝鮮にひどいことをやったが、ヨーロッパのかつての強国であるスペインやポルトガル、イギリスなどはもっとひどいことをやってきているのである。それなのにさほど非難されないのが不思議で仕方ない。

歴史の話はこれくらいにあいておいて本題の釣りに戻る。
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海岸沿いは危険なので釣りはニカラグア湖からカリブ海に注ぐサンジュアン川がポイントとなる。川の基点であるサンカルロス周辺と、そこから40キロ下ったサバロ周辺を今回は狙った。サンジュアン川は河口近くでコロラド川と別れる。コロラド川はコスタリカ領内を流れてカリブ海に注ぐ。そこは世界的に有名なターポンロッジが並び世界中からアングラーが訪れている。俺もコロラド川河口に2回行っている。
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そんなことだからサンジュアン川の河口で釣りをしたくなるのは当然である。でもかなりデンジャラスらしい(マネージャーのフィリッポさんの話では)ので数年は無理だろう。

基本的にはターポンは海水魚である。産卵は海で行われ、幼魚を川で見ることはないらしい。そして汽水域までは入ってくるが、川を上流まで上るのはサンジュアン川だけらしい。これは科学的にまだ謎らしいが、タグ&リリースされたターポンの再捕データからフロリダからニカラグアを通り越してパナマまで回遊することは証明されているようだ。ターポンの生息海域はカリブ海沿岸諸国とアフリカのギニア湾沿岸諸国である。共通しているのはどちらも熱帯雨林気候の国が多い。雨量が多く、広い面積の汽水域があることがターポンの生息に必要なのだろう。
古代魚であるターポンははるか昔からほとんど姿を変えてないらしい。空気呼吸ができるのも古代魚のピラルクと似ている。そして空気を吸いに定期的に水面に上がってくる。ファイト中も何度も水面に顔を出して空気を吸う。そしてそのあとは生き返ったように元気になってしまうのだ。

その華麗なジャンプとずば抜けた持久力は釣りのターゲットとして高い人気を誇る。しかしその数は年々減少しているらしく、ほとんどの国で手厚く扱われている。コスタリカではリリースギャフ(返しの無いギャフ)でランディングして船べりでリリースしている。船上に上げることは数年前から禁止されているようだ。今回訪れたニカラグアはさらに手厚く、ギャフもネットも使わず、完全なハンドランディングだった。そして船べりに寄せると素早くルアーをプライヤーで外してリリースしていた。アングラーにとってちょっと残念だったのは船べりで魚を持ち上げた写真が撮れないことだった。これもこれからの時代では主流となっていくのかもしれない。
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Wikipediaでターポンを検索すると最大は250センチ、161キロが記録されているらしい。とにかく夢を与えてくれる魚である。いつまでも釣れてくれることを願う。そのために今回のニカラグアは多くのことを学んだ釣行だった。ニカラグアがこれからも素晴らしいフィールドとして存続していくことを願う。そして自然も素晴らしかった。隣国コスタリカは国土の30パーセントが自然保護区であり、多くの野生動物、植物が保護されている。ニカラグアも国土の多くが自然保護区に指定されていた。平和で自然の豊かな国を目指しているのだろう。
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