2010/03/24

トカラ列島

手前から口之島、中ノ島、諏訪瀬島。
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初めてトカラを訪れたのは1991年で場所は最南端の横当島だった。無人島で硫黄の臭いが強烈な島である。ここの沖に停泊して2日間か3日間の釣りをしたのだが、深夜に船のアンカーが外れて大騒ぎしたことを今でも鮮明に覚えている。すでに船長が寝た後で、俺一人深夜まで釣りをしていた。ムロアジを餌にしてバラムツや大きなカマスを何匹か釣ったころ、島がどんどん近づいているのに気が付いた。よく見るとアンカーロープが反対側へ向いている。慌てて船長を起こして船を沖側へと移動した。あと数分遅かったら島に激突していただろう。全員船室で寝ていたので船が転覆したら助からなかったかもしれない。俺も寝ていたらと思うとゾッとする。

横当島
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それ以来、トカラも50回くらい行っただろう。1994年からはワールドマリン1号で行ったのだが、この船はトカラまで行く許可を取ってなかった。早い話、潜りで行ったのである。俺はそれを詳しく知らなかった。その後、ワールドマリン5号が就航するとトカラまでの許可が降りて堂々と行くことができた。そして2008年に奄美に所属するほとんどの釣り船がトカラに行けるようになった。その理由は2009年7月22日の皆既日食である。多くの研究者や報道陣が行くことになったが、奄美や鹿児島のほとんどの船がトカラに行けないことに学者たちが気づいた。それはかなり古い航行区域を限定していた規則だった。それは船舶安全法施行規則というものらしい。限界水域には限定沿海と限定近海がある。奄美や鹿児島からトカラに行く場合、限定近海の許可を取らなければならない。しかしほとんどの船が構造上の問題で取ることができなかった。ところが皆既日食の2年位前にこの古い規則が見直され、奄美の多くの釣り船に近海の許可が降りてトカラまで行けるようになった。見直しとなったのは船舶の安全性の向上である。この規則が適用された頃(戦後まもなく)とは船の速度が大幅に向上していることとトカラの港も拡張工事が大幅に進んだことである。

地理学上はトカラ列島で行政上は十島村となる。

十島村は最北の口之島から最南の横当島までで、その距離は直線で約160km。全国で最も長い村である。各島に平家の落人伝説がある。豊かな自然と独自の文化、天然の温泉は人々を魅了し年間を通してダイバーや釣り人、観光客が絶えない。しかし近年は人口が急激に減少している。

人口の推移
http://www.aruzou.com/tokara/jinkou.htm

1955年は2658人。2010年2月の人口は626人である。このままでは30~40年後には多くの島が無人島になるかもしれない。

今回は悪石島と口之島を訪れた。

トカラ列島の島を簡単に紹介。

口之島 13.3km2(125人) 最高点は前岳の628m。
十島村で最も北に位置し、十島村の玄関口である。人口は中之島に次いで多い。日本最古の野生化牛(純血種・口之島牛)が野山に群れをなしており、島民と共存している。なお純血種は口之島を含めて全国で2箇所しか生息しておらず、かつ野生は口之島のみである。島民にとって牛は友であり、かけがえのない財産である。
※口之島牛(くちのしまうし)は、日本で唯一の野生(化)牛の品種。西洋種の影響を受けていない日本の在来牛は、口之島牛と見島牛の2種類しか残っていない。鹿児島県鹿児島郡十島村、トカラ列島北端の口之島に棲息する。トカラ牛の俗称を持つ。
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中之島 34.5km2(155人) 最高点は御岳(トカラ富士)の979m。
諏訪之瀬島 27.8km2(63人) 最高点は御岳の799m。
悪石島 7.5km2(77人) 最高点は御岳の584m。
2009年7月22日の日食では悪石島が皆既帯の中心線付近に位置しており、皆既日食が6分25秒も継続することから島の人口の5倍以上となる約400人の観測者が殺到した。
島にある5軒の民宿には合わせても66名の収容能力しかなく水の確保なども懸念された。島では宿泊場所として学校の体育館やテントの利用、飲料水はJTの協力を得て島外からミネラルウォーターなどを持ち込むなどの対応を行った。


平島 2.1km2(78人)最高点は御岳の243m。
小宝島 1km2(49人)最高点は竹の山の103m。
宝島 7.1km2(128人)最高点はイマキラ岳の292m。
臥蛇島 4.1km2(0人)最高点は御岳の497m。
小臥蛇島 0.5km2(0人)
小島 0.36km2(0人)
上之根島 0.54km2(0人)
横当島 2.76km2(0人) 最高点は東峰の495m。

トカラの詳しい情報は以下を参照
秘境トカラ
http://www.aruzou.com/tokara/top.htm



現在、トカラ列島のGTゲームは世界中が知ることとなった。毎年多くの巨大GTがキャッチされていることは世界のGTアングラーの多くが知っている。2006年5月には諏訪瀬島の堤防で72.8キロのオールタックル部門の世界記録も出ている。
このトカラGTゲームの第一人者が福井健三郎である。俺と福井が初めて会ったのは1996年である。ワールドマリン1号で宝島の港に入り、工藤船長の紹介で福井と会った。会った瞬間にその風貌から只者ではないと感じた。野生そのものの男で都会の臭いは皆無。しかし聞けば横浜出身だった。7年前からトカラに住んでいるそうである。本業はダイビングのガイドだが、ほとんど客は来ないので一番の収入は民家のトイレの汲み取りらしい。数年前から堤防からのGTゲームにはまり、40キロオーバーを当時で10本以上キャッチしていた。総数は200本以上である。当時40キロオーバーを10本以上もキャッチしているアングラー(ルアー)は日本中で一人もいなかった。おそらく世界中探してもいなかっただろう。俺なんか当時まで1匹も釣っていなかった。

1997年ごろの福井健三郎。
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1997年に俺は宝島に行き、1週間福井と一緒に釣りをした。そこで一緒に磯に行き、キャスティングをして飛距離に驚いた。俺より常に10メートル以上遠くに飛んでいた。いろんなGTアングラーと釣りをしたことがあるが、福井の飛距離は桁違いだった。

1998年にワールドマリンに就職。そしてビデオ「GT爆連」に小西、平松、鈴木斉と共演した。このビデオが福井のデビュー作と言っていいだろう。ビデオの主役は福井であり、その実力は誰もが疑わなかった。

その後、メキメキと頭角を現し、GTのIGFA世界記録4部門を達成。2005年に独立、現在に至る。

福井健三郎のGT世界記録
8ポンドクラス 25.20キロ 2003年8月
12ポンドクラス 37.20キロ 2002年8月
20ポンドクラス 43.40キロ 1999年5月
30ポンドクラス 51.50キロ 2001年3月

申請しなかったが、2008年3月に50ポンドクラスで56キロも釣っている。これも申請すれば世界記録だった。
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2005年に独立後、毎年200匹以上のGTを釣らせている。その数は年々増えて昨年(2009年)は320匹を達成した。総匹数の中で40キロオーバーのGTが占める割合は世界一と言える比率である。カーペンターの小西健滋とは特に仲が良く、ルアーの開発の良きアドバイザーでもある。


ビッグディッパー
http://bigdipper-amami.com/



PS.今回の釣り報告

悪天候に泣かされた3泊4日でした。

1日目はほとんど移動時間だったが、出港してすぐに安田さんが21キロをキャッチ。
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安田さんは昨年GTだけで25回も遠征している。いま世界で一番GTにはまっている男かも。同じ京都出身には阿慈知さんという元気な還暦もいます(笑)。阿慈知さんもGT歴3年で200匹達成しています。京都人は壊れやすいのか?

1日目は悪石島の浜辺荘に泊まった。
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2日目は川原君が初GT24キロをキャッチ。1月には初クロマグロ190キロも釣っている。ニックネーム(鬼引き)どおり運の強さは世界一かも。
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2日目は午後から風が強くなり、早上がり。口之島の松元荘に泊まった。

3日目は出船中止で島内観光。

島内地図
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GTにはまりすぎて近々ここに勤務することになるかも。ドクターコトーならず、ドクターイトー診療所か(爆)
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坊主の皆さん(笑)
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島の最南部にあるセランマ温泉で。
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温泉タマゴも作った。
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山登りは疲れやす。

かわしま君のマッサージ最高!
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4日目は奄美に戻りながらの釣りだったが、いろいろと条件が悪くGTはキャッチできず。

平島もやったが・・・
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セイルもたくさんいたけど、活性が低くほとんど反応せず。
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俺がちょこっとやった胴の間ジギングだけ好調でした。
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バラハタ5.5キロ!


前日の強風で大陸から黄砂が大量に飛んできた。
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トカラは世界のGTアングラーの聖地です。

これからもビシバシ行きます!




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